井上尚弥、卵1個のずれもない調整力 どんぴしゃ計量は19戦16度、衝撃KO生む自己管理
完璧な自己管理、減量で受けるダメージを軽減
通常、ボクサーは公開される計量の前に「予備計量」として朝や直前の控室にいる時などに体重を量る。多くの選手が失敗のリスクを避けるため、余裕を持って数百グラム余分に落としておく。
しかし、井上は「プロとして当然」と失敗の不安を感じさせることもなく、自信を持ってリミットに合わせてきた。減量で受けるダメージを少しでも減らすことができ、フルパワーでリングに向かう。無駄なことは一切しない。破壊的KOの裏には完璧な自己管理がいつもあるのだ。
過酷な時間を経て訪れる決戦のリング。「今後の大きな試合に向けての第一歩になると思う。しっかり勝ちたいと思います」。腹を空かせたモンスターが、一時代を築いたレジェンドを飲み込む。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)