井上尚弥戦へ、ドネアが練習公開 「キャリアで最も重要な試合」と決意語る
ボクシングのWBA・IBF世界バンタム王者・井上尚弥(大橋)が、11月7日にさいたまスーパーアリーナで世界5階級王者ノニト・ドネア(フィリピン)とワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝で戦う。30日夜に母国・マニラから来日したドネアは31日、都内で練習を公開。打倒・モンスターに向けて調整を進める。
モンスターVSフィリピンの閃光、バンタム級最強を決める戦いは7日ゴング
ボクシングのWBA・IBF世界バンタム王者・井上尚弥(大橋)が、11月7日にさいたまスーパーアリーナで世界5階級王者ノニト・ドネア(フィリピン)とワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝で戦う。30日夜に母国・マニラから来日したドネアは31日、都内で練習を公開。打倒・モンスターに向けて調整を進める。
拠点を置く米国でトレーニング後、マニラで時差調整を兼ねた2週間のキャンプを行っていた。マネジャーを務める妻・レイチェルさん、父でトレーナーのノニト・ドネア・シニア氏ら約10人を連れ、8月の決勝発表会見以来の来日となった。
「フィリピンの閃光」の異名を持つ36歳。数々の敵を葬り去ってきた左フックは、今もなお相手に脅威を与える最大の武器だ。井上にとってはフットワークなどを参考にした、高校時代から憧れだった存在。2014年のナルバエス戦前には、来日したドネアに対策を伝授してもらったこともある。
18勝16KOで世界3階級を制した井上に対し、フライ級からフェザー級まで世界5階級を制したレジェンドは、通算戦績40勝26KO5敗、バンタム級では5勝4KO。WBSS参戦で約7年ぶりにバンタム級に復帰した。昨年11月の初戦では、当時WBAスーパー王者だったライアン・バーネット(英国)と対戦。相手が試合中に腰を痛めて棄権し、4回終了TKO勝ちした。
今年4月の準決勝では、WBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)が直前に肩を負傷して欠場。急遽、代役として当時WBA5位だったステファン・ヤング(米国)と対戦し、6回に左フックでKO勝ちしていた。
練習前に会見したドネアが「とてもワクワクしている気持ちが大きい。集中力が高まっているが、ワクワクが大きい。人生を通してやってきたことを出したい。とてもいい気分。ここ(バンタム級)は自分のウェートだと思う。重い階級で強い選手とやるときも充実していたが、今のこの階級でも強豪がいて満足している」と心境を明かした。
井上について「今のキャリアで最も重要な試合。だからモチベーションが上がっている。日本国内で最強の井上との試合で気持ちが高まっている。日本国内でとても高い評価なので、自分にとって試練になる。信じられないほど素晴らしいファイター。だから最大限の敬意を払うし、自分を追い込むことができた。攻略の自信はもちろんある。一つ一つの試合に命を懸けている。他の試合と変わらず、自信を持っている」と語った。
ここまでの調整については「とても素晴らしいキャンプができた。スパーリングもたくさんした。米国からマニラに移動して、さらに追い込みができた。スパーリングで締めくくったが、いろんなタイプのパートナーを用意していた。マニラの気候が追い込みに役立った。とても暑い。メンタルでも研ぎ澄まされた。暑い厳しい環境でより高いものに仕上げられた」と充実感を示した。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)