サンウルブズの参戦も? 清宮副会長の“野望”ラグビー「新プロリーグ」構想とは
日本ラグビー協会の副会長に先月就任した清宮克幸氏が28日、都内でスポーツに関連するシンポジウム「Sports X conference 2019」で講演して、日本初となるプロリーグ構想を明かした。注目のリーグは、2020年に数チームのプレ大会を開催して、21年のキックオフを目指す。
清宮副会長が講演、日本初のプロリーグ構想明かす
日本ラグビー協会の副会長に先月就任した清宮克幸氏が28日、都内でスポーツに関連するシンポジウム「Sports X conference 2019」で講演して、日本初となるプロリーグ構想を明かした。注目のリーグは、2020年に数チームのプレ大会を開催して、21年のキックオフを目指す。
ヤマハ発動機監督を今春退任したばかりの同副会長は、日本ラグビー界の危機として協会の収支、収益のバランスの悪さを指摘。「285億円の予算を使って、収益は38億です。これだけ長く日本ラグビーにかかわっていた僕が知らなかった赤字ですね。これは驚きました。噂には聞いてましたけど、本当にこれが事実だった。ワールドカップがくるのに、今年度の予算の見込みも相当額の赤字が見込まれていることを知って驚いた」と語り、財政健全化の打開策の大きな柱として、プロリーグ構想を掲げた。
9月に開幕するワールドカップ日本大会の開催12都市を、同副会長は“オリジン12(トゥエルブ)”と呼び、各都市を本拠地とするチームを基本単位として、プロチームを全国各地に誕生させることをめざす。現時点で具体的な決定事項はないが、同副会長は「ワールドカップが終わるまでに、完全な結論を出さないといけないと思っている。1、2か月の間にステークホルダーとの話し合いが始まり、実現の見通し、難しさがみえてくる」と構想実現へ向けた動きを加速していく。ワールドカップ終了後の11月を目処に、リーグの参画要綱を策定して、チームの審査を始める見通しだ。
注目される新リーグの概要だが、参画チームは「12」前後となる見込みで、現在のトップリーグ(TL)からプロ化したチームに加えて、新たに設立するプロチームなどにも門戸を開く。TL参画チーム、下部リーグの中でプロ化を求めないチームは、アマチュアベースで継続されるリーグに移行することになる。同副会長は「野球でいえば都市対抗。社会人ラグビーの良さを残して、国内ラグビーを2層にわけて活動していく」と説明。現在、日本協会で検討されている24チームが参画する新トップリーグ構想については「ご破算にしようと思っています」と明かした。