[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

ゲーム好きの少年・宇野昌磨が氷の虜になるまで 重ねた21年、最後は4位でも「やり切った顔」に

フィギュアスケートの宇野昌磨(トヨタ自動車)が14日、都内で競技者としての引退会見を行った。男子シングルで平昌五輪銀、北京五輪銅と2大会連続メダルを獲得。世界選手権も連覇するなど、長らく日本男子を牽引してきた26歳。涙はなく、終始笑顔の1時間を過ごした。時折ジョークも交えつつ、「前向きな気持ち。全然悲しい気持ちはない」などと自分の言葉で、これまでの競技生活と今後について語った。(文:THE ANSWER編集部・宮内 宏哉)

引退会見をした宇野昌磨【写真:矢口亨】
引退会見をした宇野昌磨【写真:矢口亨】

都内で晴れ晴れとした引退会見

 フィギュアスケートの宇野昌磨(トヨタ自動車)が14日、都内で競技者としての引退会見を行った。男子シングルで平昌五輪銀、北京五輪銅と2大会連続メダルを獲得。世界選手権も連覇するなど、長らく日本男子を牽引してきた26歳。涙はなく、終始笑顔の1時間を過ごした。時折ジョークも交えつつ、「前向きな気持ち。全然悲しい気持ちはない」などと自分の言葉で、これまでの競技生活と今後について語った。(文:THE ANSWER編集部・宮内 宏哉)

 ◇ ◇ ◇

 涙のイメージもある節目の日。宇野が臨んだ約1時間は、泣き顔どころか笑顔にあふれた、実に晴れ晴れとした引退会見だった。

「まさか僕がこういう選手になれると思ってなかったですし、人前でこうやって喋れる人間になれると思っていなかった。フィギュアスケートと出会えて感謝とともに驚きのことばかり。フィギュアスケートとの出会いは本当に感慨深いと思います」

 競技者としての引退に「未練はない」と言い切る。言葉に迷いはない。最後のリンクでも、印象的な笑顔を作っていた。

 3連覇が懸かっていた3月の世界選手権。ショートプログラム(SP)1位ながら、フリーでは転倒もあり総合4位。快挙を逃しても、カナダ・モントリオールの観客からの喝采に笑顔で応えた。

 会場のスクリーンには、世界選手権フリーを終えた直後の自分の姿が映し出されていた。振り向き、眺めた宇野は「凄く満足そうな、やり切った顔」と感慨深げ。昨年12月の全日本選手権で優勝後、ステファン・ランビエールコーチに引退の意志を告げて迎えた最後の舞台だった。望んだ結果は出なくても、納得感があった。

「結果が一番大事というのもスポーツ選手としてあるかもしれないですけど、結果が振るわなかった時もこれだけの笑顔。この写真だけ見たらすごく幸せそう。それ(結果)だけじゃないんだよというところも見えた。

 この表情に繋がったのは(練習した)3か月の全て。昔は練習した分だけ、試合でできなかった時に『悔しい』とか、落ち込んだりしていた。21年間フィギュアスケートをやってきて、毎日の積み重ねが、笑顔で終えられる選手になれたんだなと。小さい頃、僕がこうなりたいなって思っていたスケーターに一歩近づけたと思う」

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集