「記憶がないぐらいあっという間…」 予選落ちに悔しさが滲む、走り幅跳び・秦澄美鈴の笑み【世界陸上】
ブダペスト世界陸上は19日、同地で開幕した。女子走り幅跳び予選では、日本記録保持者の27歳・秦澄美鈴(すみれ、シバタ工業)が6メートル41(向かい風0.8メートル)の全体23番手とし、上位12人の決勝進出はならず。2大会連続2度目の世界陸上は悔しい結果になったが、確かな手応えを胸にパリ五輪を目指す。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は19日、同地で開幕した。女子走り幅跳び予選では、日本記録保持者の27歳・秦澄美鈴(すみれ、シバタ工業)が6メートル41(向かい風0.8メートル)の全体23番手とし、上位12人の決勝進出はならず。2大会連続2度目の世界陸上は悔しい結果になったが、確かな手応えを胸にパリ五輪を目指す。
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着実に前進した夏だった。秦は1本目、2本目をファウル。後がなくなった3本目は6メートル41に留まった。自己ベストまで56センチ。2001年の池田久美子以来22年ぶりの決勝にはたどり着けず。唇をかみしめ、ブダペストの空を仰いだ。
「記憶がないぐらいあっという間に終わった3本だった。今回は前回みたいに何もさせてなもらえなかったというよりも、自分のいい跳躍をしっかり記録にすることができなかったことで悔しい。ちょっと言葉にならない感じです。
今日は凄く調子も良くて、6メートル80の通過ライン(超えた時点で通過のライン)近くまでは跳べるんじゃないかという手応えはあった。2本目はファウルをせず記録に残すことができなかったので、3本目もずるっと行ってしまった。別にめちゃくちゃ大きな怪我をしたとか、調整の部分で自分の中で不安に残るようなことは特になくやってこられたと思っています」
2本目は6メートル70ほどの感触だったが、踏み切りの失敗でファウルに。終わってみれば決勝進出の12番手は6メートル61。自己ベストが必要だった昨年と違い「全く不可能でもない記録」。本来の記録的には進めていただけに悔しさは増した。「取りこぼすのは、やっぱりまだまだ力が及んでいないということ」
大阪・八尾市出身。身長169センチの長身を生かし、16歳から陸上を始めた。ワールドランキングで出場権を手にした昨年のオレゴン世界陸上は、予選敗退で悔し涙。それでも、昨秋には6メートル67の自己ベストをマークしてみせた。今季の成長は著しく、5月の静岡国際は6メートル75で優勝。再び自己ベストを更新すると、6月の日本選手権は3連覇(優勝は4度目)を達成した。