サニブラウンが1年ぶり凱旋 日本選手権V2&世陸切符へ「勝ちたい気持ちはある。気を緩めずに」
8月のブダペスト世界陸上などの代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が6月1日から4日間、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。5月31日は大阪・ヨドコウ桜スタジアムで一部選手が会見。昨年オレゴン世界陸上男子100メートルで日本人初の決勝進出を果たした24歳のサニブラウン・ハキーム(東レ)は、1年ぶり国内凱旋レースで5大会連続の世陸切符がかかる。100メートルは予選が3日目、準決勝と決勝が最終日に行われる。
陸上・日本選手権が6月1日開幕
8月のブダペスト世界陸上などの代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が6月1日から4日間、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。5月31日は大阪・ヨドコウ桜スタジアムで一部選手が会見。昨年オレゴン世界陸上男子100メートルで日本人初の決勝進出を果たした24歳のサニブラウン・ハキーム(東レ)は、1年ぶり国内凱旋レースで5大会連続の世陸切符がかかる。100メートルは予選が3日目、準決勝と決勝が最終日に行われる。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
サニブラウンはラフなTシャツ姿でマイクを握り、「冬季にいろんなことをやってきて、それを形に出せれば」と意気込み。「とりあえずは世界選手権は去年はよかったけど、反応はもっとコンスタントにしていかないといけなかった。練習は平均的によくなったけど、スムーズにいくように。そこをしっかり出せれば」と語った。
ワールドランキング対象のレース数を満たしていないが、昨年世界陸上で日本人最上位の7位入賞だったため、今年の参加標準記録10秒00をクリアした時点で代表内定。今大会は100メートルのみの出場で、同種目2連覇&4度目の優勝がかかる。今季は4月末に米国で100メートルに出場。今季初レースで10秒13(追い風参考2.3メートル)、その後は10秒16(追い風参考2.9メートル)だった。
「1試合目は感覚を戻すような試合。2試合目も体がどんな反応をするか確認だった。(複数の)ラウンドを走る大会はそんなにない。その中で(今大会は)世界選手権と同じラウンドでできるのはありがたい。少ない時間でのリカバリーなどを確認できれば。帰国したのは30日です。
体は問題ないけど、(直近2試合は)集中力が切れている部分もあったので、一つずつ大事にしたい。集中できるように日々やってきている感じです。あまりこの大会でっていう具体的なターゲットはないけど、仕上げる過程でタイムはポンと勝手に出るかなと思っています」
昨年7月のオレゴン世界陸上は予選で9秒98をマーク。向かい風0.3メートルながら自己ベスト9秒97を出した19年6月以来、自身3度目の9秒台だった。さらに準決勝は10秒05(向かい風0.3メートル)で同種目日本人初の決勝進出。1983年から始まった世界陸上で歴史的快挙を達成し、決勝は10秒06(向かい風0.1メートル)の7着だった。メンバー入りしていた男子4×100メートルリレーは欠場した。
今大会、桐生祥秀(日本生命)は故障で欠場。不調の多田修平(住友電工)は出場を見送り、9秒95の日本記録保持者・山縣亮太(セイコー)は右膝の手術明けで出場権を得られなかった。サニブラウンは自己ベスト9秒98の小池祐貴(住友電工)、同10秒02の坂井隆一郎(大阪ガス)らとの争いとなる。
「あまり意識はしないけど、でも勝ちたい気持ちはあるので、しっかり気を緩めず行こうかなと思います。毎ラウンド、毎ラウンド、コンディションを上げていければ。いち選手として、世界陸上、五輪に出て、決勝に出たけど、引っ張っていきたいというより、競技に集中して、結果を出して、それを見た他の選手と一緒にやっていければ」
17、19年大会に100&200メートルの2冠を達成。100メートルは過去5度出場で3度制した。来年はパリ五輪も控える。この日は東レとグローバルパートナーシップ契約の締結も発表。大会連覇に向けて「日本で走る機会がなかなかない。応援してくれる方にいい走りを見せることが大事だし、いい機会だと思う」と意気込んだ。
今大会は各種目で3位以内に入り、参加標準記録を有効期間内にクリアした選手は代表入りが決まる。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)