感極まったイチローの目には涙も

　マーリンズベンチからはチームメートが祝福すべく、続々とイチローの元へ向かった。1人1人と抱擁。次第にもみくちゃにされる背番号51からは笑みがこぼれた。最後はボンズ打撃コーチと固く抱き合うと、ヘルメットを掲げてファンの大歓声に応えた。

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　普段はクールな男もさすがに感極まった。笑顔から一転、目を潤ませている。歓声はしばらく止まなかった。メジャー16シーズンでの3000安打到達は、ピート・ローズ氏に並ぶ最速タイ記録。一方で42歳290日での3000安打到達はリッキー・ヘンダーソンの42歳286日を抜き、キャップ・アンソンの45歳に続く史上2番目の高齢記録だった。

　今季途中でマリナーズの会長付特別補佐に就任し、2018年の試合出場はなくなった。MLB通算は3089安打まで伸ばした。もう一度プレーヤーとして、グラウンドに立つ日は来るのだろうか。メモリアルの一打の記憶と共に、ファンはいつまでも待っている。