16強日本へ、松井大輔の称賛と消化不良感 監督人事より「何が足りないか分析が先決」
世界の「日本を見る目が変わる」
松井自身も2010年南アフリカ大会に出場。守備に軸足を置く戦いで、決勝トーナメント進出に貢献した。あれから12年が経過し、結果は同じでも“価値”に違いがあると力説する。
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「結果としては僕が出場した南アフリカ大会と同じですが、当時とは守り方もシステムも違います。それにドイツやスペインに勝ったこの価値はとても大きい。優勝候補の国に勝利したことで今後の日本を見る目が変わりますし、素晴らしい戦いぶりだったのは間違いありません。経験と自信が4年後、8年後、さらにその先につながっていきます」
目標には到達できずとも、近づいているのは間違いない。終わりの笛は始まりの合図でもあり、これから日本を率いていく監督人事にも注目が集まる。
「これまで自国開催の日韓大会を除き、日本人監督が率いた時に決勝トーナメントに進んでいる歴史があります。もしベスト8入りを達成していたら、森保監督が文句なしの続投だったと思いますが、何が足りなかったのかを分析することが先決でしょう」
最後に、松井はカタール大会を戦った日本代表チームに感謝し、4年後に期待した。
「改めてベスト16を突破するための壁は高いことを知りました。でも確実にベスト8が近づいているのも間違いありません。Jリーグと海外クラブで個を磨き、4年後にはさらに強くなった日本代表を見せてほしい。カタール大会の経験が次につながると信じています」
“新しい景色”を見るための、日本サッカーの戦いはこれからも続く。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)