金田久美子、復活Vの裏に父との絆 79歳、会場に姿なく「これでもっと元気になって」
女子ゴルフの国内ツアー・樋口久子 三菱電機レディス最終日が30日に埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)で行われた。2位に3打差の首位で出た33歳・金田久美子(スタンレー電気)が4バーディー、4ボギーの72で回り、通算9アンダーで逃げ切りV。2011月5月のフジサンケイレディス以来11年189日ぶり、1988年のツアー施行後の最長ブランク優勝で、待望の通算2勝目を飾った。しかし、会場には幼い頃からゴルフを教えてきた父・弘吉さんの姿はなかった。金田は会見で、その理由と父への思いも語った。
樋口久子 三菱電機レディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー・樋口久子 三菱電機レディス最終日が30日に埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)で行われた。2位に3打差の首位で出た33歳・金田久美子(スタンレー電気)が4バーディー、4ボギーの72で回り、通算9アンダーで逃げ切りV。2011月5月のフジサンケイレディス以来11年189日ぶり、1988年のツアー施行後の最長ブランク優勝で、待望の通算2勝目を飾った。しかし、会場には幼い頃からゴルフを教えてきた父・弘吉さんの姿はなかった。金田は会見で、その理由と父への思いも語った。
復活優勝の場に、父の姿はなかった。金田は言った。
「今日来てほしかったですけど、多分、気を遣ってくれたんだと思います。来たら私が緊張すると思ったのか、自粛してくれたんですけど、本当はハグしたかったですね」
金田が「天才少女」と呼ばれた頃から、大柄で白髪の弘吉さんの姿はツアー会場でよく見られた。2004年、金田が中3で優勝争いを演じたゴルフ5レディスでも、金田と同じ赤のウェアでコースを歩いていた。だが、最近は姿を見る機会も少なくなった。関係者によると、それは高齢も理由だという。それでも連日、LINEでやり取りをして、前日は「ビックリした。首位だな。頑張れ」とのメッセージが届いたという。
「お父さん、79歳なので元気なうちに2勝目を見せたいと思っていました。それが叶って『良かったな』と思いますし、本当に嬉しいし、ホッとしている気持ちもあります。これで、もっと元気になってくれたらいいなと思うし、これからも良いゴルフを見せてずっと元気でいて欲しいです」
中学時代から、ツアー初優勝を飾った2011年シーズンまでキャディーを務めてくれた橋本道七三(みちひさ)さんが、今月7日、57歳で亡くなった。金田は「前向きなキャディーさんでした。もう1度、担いでほしかったです」。橋本さんとの出会いをつくってくれたのも弘吉さん。金田は名古屋の自宅にいる父と多くのことを語らうことだろう。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)