英メディアで4団体統一戦へ意気込み「勝てば、英国ボクシング史上最大の勝利だ」

　ボクシングのWBAスーパー＆IBF＆WBC世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥（大橋）は12月13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー（英国）と4団体王座統一戦を行う。不利が予想されるバトラーは英メディアのYouTubeチャンネルで井上対策に言及。「右が最高のパンチだと思う。それに特定のパンチのタイミングが非常に良い」と警戒心を露わにした。

　英専門メディア「シムボックス」のYouTubeチャンネルに登場したバトラー。井上戦での対策をどのように進めているか聞かれると、「多分、右が最高のパンチだと思う。それに特定のパンチのタイミングが非常に良い。彼が下手なパンチを放ってくるか？　それはないだろうね。素晴らしい左フックをボディにも頭にも放ってくる」とモンスター相手の注意点を挙げた。

　現在は井上の映像を分析し、優れた点をトレーナーらとともに洗い出している段階だというバトラー。「我々は、彼がこれを放ってきたらこれを返す、俺がこれを出したらあれを返してくる、といったように彼の得意なパンチを打たせないような対策を考えている。もしくはあえてパンチを出させて、それに対応するとかね。タフなタスクだよ」と素直に心境を吐露した。

　バトラーは4月にWBO王者だったジョンリエル・カシメロ（フィリピン）とのタイトルマッチを予定していたが、カシメロの規定違反により試合は中止に。その後、代替開催された暫定王座決定戦で、同級4位ジョナス・スルタン（フィリピン）に判定勝ち。5月にカシメロが王座を剥奪されたことに伴い、バトラーが正規王者に昇格していた。敵地に乗り込む4団体統一戦だが、「もし日本でイノウエに勝てば、英国ボクシング史上最大の勝利だ」と闘志を燃やしていた。