桐生祥秀が活動再開を報告 休養の理由の一つに「潰瘍性大腸炎」を告白、大学2年で発症
陸上の男子100メートル元日本記録保持者・桐生祥秀(日本生命)が29日、自身のYouTubeチャンネルを更新。6月の日本選手権を最後に休養していたが、10月から再始動することを報告した。その中で、休養を決断した理由について「プレッシャーと病気」があったことを明かした。
YouTubeチャンネル更新、10月から活動再開を報告
陸上の男子100メートル元日本記録保持者・桐生祥秀(日本生命)が29日、自身のYouTubeチャンネルを更新。6月の日本選手権を最後に休養していたが、10月から再始動することを報告した。その中で、休養を決断した理由について「プレッシャーと病気」があったことを明かした。
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動画冒頭、陸上から3か月離れた期間を振り返った桐生は、さらに休養を決断した理由に触れた。「10年やってきて、楽しいことばかりじゃなかった」と吐露。モチベーションを保つことが難しくなり、「9秒台を誰が出すかというプレッシャーと病気になったことの2つが原因」と打ち明けた。
プレッシャーについては、高3までは「走ることが楽しかった」というが、自身が10秒01を出して価値観が一変。誰が9秒台を出すかとメディアに注目されることに。「(大会で優勝しても)10秒1ではため息がずっと聞こえ、記者の人になぜ9秒台が出なかったのかを聞かれる」と重圧が徐々に積み重なったという。
病気については、大学2年生の時に難病である潰瘍性大腸炎と診断されたと告白。「俺の陸上人生が終わりかな、酷くなったら引退かな」と思ったといい、原因はストレスと医師に言われた。以降は症状と闘いながら、リオ五輪を戦ったと赤裸々に回顧。大学4年生までに徐々に回復し、タイムも安定したという。
「だけど、お腹が痛くなるので、陸上にのめり込むのをやめた。このくらいの結果を出せばいいだろうと。上にいく選手としてはダメだと思いながら、それが何年か続いた。僕が思うノルマは今年、来年も達成できるかもしれないけど、陸上がおもろかったと思って終わりたい。そうなると、ちょっと休みが欲しいと思った」
こうした背景があり、今年6月に休養を決断。陸上を離れている期間に多くの知人らに現在の状況を相談したという。
年内は大会に出る予定はないものの、来年以降に向けて練習を含め、これから表に出る活動を始めていくと説明。来年以降の具体的な目標は設定していないものの、「練習をしておけば、いざ(目標が)決まれば走れると思う」と話し、「楽しい陸上は何なのかと探しながら、記録会も出ていこうかなと思う」と最後は明るい笑顔で締めくくった。
(THE ANSWER編集部)