以前は「口論しても必ず負ける状態」 北口榛花、やり投げ王国チェコ人コーチと深めた絆【世界陸上】
北口「本来あるべき選手とコーチの関係性になってきた」
「自分の体のことを結構聞いてくれるようになった。疲れているといったら練習メニューを変更してくれる。本来あるべき選手とコーチの関係性になってきた」。6月にダイヤモンド・リーグ(パリ)で日本人初優勝。出場するだけでも簡単ではなく、年間でトップ選手が多く集う舞台で結果を残した。
今大会、自身は試合2日前と3日前に会場の風をチェック。前日はコーチのみが確認した。自分では「向かい風が少し強い」と思っていたが、コーチは前日と試合当日の天気が似ていると分析。「弱いけど向かい風ではある。地上と上空では風が違うから」とアドバイスをもらった。
「いつもは高く投げるように言われているけど、風が強いこともあって『低めに投げろ』と言われていた。それがしっかりできたかなと思います」
二人三脚の末、一発で掴んだ決勝の舞台。東京五輪は日本勢57年ぶりの決勝に進んだが、左腹斜筋の肉離れで12位だった。「この後、痛いところが出ないことを祈ります(笑)。ウフフフッ!! 今は凄く興奮しているし、暑いし、元気なんだけど、東京五輪でこういうこと(肉離れ)があったので、しっかりと慎重に準備したい」。メダルなら五輪を含め、投てき種目で日本女子初の快挙。満開のスマイルを咲かせられるか。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)