36歳藤田さいき、10年239日ぶりV王手 18歳ルーキーとの最終組に「もう娘ですね(笑)」
国内女子ゴルフツアーの宮里藍サントリーレディス第3日が11日、兵庫・六甲国際GC(6527ヤード、パー72)で行われた。首位から出た藤田さいき(チェリーゴルフ)は3バーディー、1ボギーの70で通算12アンダー。2位の稲見萌寧(Rakuten)と尾関彩美悠(フリー)に3打差をつけ、2011年富士通レディース以来、10年239日ぶりのツアー6勝目に王手をかけた。達成すれば、日本人選手では、ツアー史上2番目に長いブランク優勝になる。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
宮里藍サントリーレディス第3日
国内女子ゴルフツアーの宮里藍サントリーレディス第3日が11日、兵庫・六甲国際GC(6527ヤード、パー72)で行われた。首位から出た藤田さいき(チェリーゴルフ)は3バーディー、1ボギーの70で通算12アンダー。2位の稲見萌寧(Rakuten)と尾関彩美悠(フリー)に3打差をつけ、2011年富士通レディース以来、10年239日ぶりのツアー6勝目に王手をかけた。達成すれば、日本人選手では、ツアー史上2番目に長いブランク優勝になる。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
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藤田のショットは、前日までの切れをなくしていた。得意のアイアンショットはピンに絡まず、出だしから5ホール連続でパー。セキ・ユウティンには1打差に迫られたが、6番パー3では7メートルのバーディーパットを沈めた。
「今日もピンポジが厳しくて、のんびりとチャンスを待っていました。でも、なかなか来ませんでしたね。何とかアプローチ、パットで耐えていましたが、長いバーディーパットが入って良かったです。まあ、4日間あるので、耐える日はあると思っていました。こういう日に伸ばせたのは大きいです」
2位に3打差の単独首位。最終日最終組は、2018年4月のKKT杯バンテリンレディス以来になる。それを知らされると、「4年ぶりなんですね。頑張っていますね、私」と言い続けた。
「4年前は緊張だったけど、今はワクワクです。ここまでやれていることがうれしいですし、(優勝も)そんなに意識はしていないです。楽しくやれたらいい。ピンポジが難しいので、頭をフル回転したいですね」
だが、本音は違う。調子を取り戻してきた昨年からは、周囲に「また、優勝したい」と話す機会が増えている。オフには熊本・チェリーゴルフ天草コースで合宿をし、埼玉西武ライオンズの元トレーナー黒岩祐次氏の指導で過酷なトレーニング、妥協のない練習を重ねてきた。そして、取り戻した飛距離と巧みなアプローチ。既に今季2度の2位で「勝てる状態」との手応えもつかんでいる。それでも、会見では「学ぶ」姿勢を強調した。
「(同じ最終組の)稲見(萌寧)さんは、(東京五輪の)銀メダリストですし、ゴルフがうまいですよね。年齢は関係なく。うまい人はうまいわけで何かを盗みたいですね」
ルーキーの尾関彩美悠とは初めてのペアリングだが、年齢が18歳と聞いて、「もう、娘ですね。私の幼なじみの長女が17歳ですし」と笑みを浮かべた。
勝てば10年239日ぶりの6勝目で、日本人選手では池渕富子(11年210日)に次ぐブランク優勝になる。しかも、大会アンバサダーは同じ36歳の宮里藍。舞台は整った。藤田は全身全霊で頂点を目指す。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)