6連勝でB1制覇、“4位”宇都宮がCSで変貌した理由 MVP比江島慎を覚醒させた4月の1敗
バスケットボールB1リーグのチャンピオンシップ(CS)は準々決勝、準決勝、決勝とすべて「2戦先勝」で争われる。宇都宮ブレックスは千葉ジェッツ、川崎ブレイブサンダース、琉球ゴールデンキングスをすべて2連勝で退け、2021-22シーズンのB1王者に輝いた。
宇都宮が琉球を破り5季ぶり2度目のB1優勝、MVP比江島慎はCS平均18.7得点の活躍
バスケットボールB1リーグのチャンピオンシップ(CS)は準々決勝、準決勝、決勝とすべて「2戦先勝」で争われる。宇都宮ブレックスは千葉ジェッツ、川崎ブレイブサンダース、琉球ゴールデンキングスをすべて2連勝で退け、2021-22シーズンのB1王者に輝いた。
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「最高のチームが最後にできあがった」と安齋竜三ヘッドコーチ(HC)は胸を張る。レギュラーシーズンこそ東地区4位にとどまった宇都宮だが、5月に入って化けた。CSのMVPに輝いた比江島慎が、その主役だった。
比江島は6試合で平均18.7得点を記録している。特に準々決勝の第1戦(対千葉/81-70)では21得点7アシスト3スティールの大活躍。準決勝の第2戦(対川崎/77-73)も24得点6アシストのスタッツを残している。何より決めて欲しいところで決める頼もしさが光った。
安齋HCは優勝記者会見でこう述べていた。
「どういう場面を誰に任せるか、今日もはっきりしていた。マコ(比江島慎)に限らずジョシュ(・スコット)もそうだし(鵤)誠司もそうだけど、そういうところをチーム全体で分かるようになっていた。そこで最後はマコが任された」
比江島は1990年8月11日生まれの31歳で、191センチ・88キロのシューティングガードだ。
バスケットではよく「クリエイト」という表現を使うが、比江島ほどこの言葉が似合う選手はいない。
彼はマークマンの逆を取ってズレを作る、食いつかせて自分やチームメートのスペースを空けるプレーを易々と実行してしまう。小刻みかつ柔らかいステップ、驚異的なバランスを持つ異能で、相手に体を寄せられても肩から上の動きでタフショットを決めてしまう。
比江島は福岡市立百道中時代から全国区だった。京都・洛南高に入学すると1年生から主力として起用され、ウインターカップを3連覇している。青山学院大でもインカレや関東大学リーグといったタイトルをつかんでいた。