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渋野日向子、精彩欠いても忘れない気遣い 同組の稲見&渡邉へ自然体のリアクション

国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディスが19日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で開幕した。米女子ツアーを主戦場とし、今大会が今季国内初戦の渋野日向子(サントリー)は、2バーディー、4ボギーの74で回り、2オーバーでホールアウト。ショット、パットともに不本意な出来で「欲に負けた。ゴルフの内容は最低、10点です」と表現した。一方で、同組選手のプレーを最後まで見て声を掛けるなど“渋野らしさ”を見せた18ホールだった。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)

ブリヂストンレディス初日、2オーバーでホールアウトするも渋野日向子の気遣いはいつも通りだった【写真:Getty Images】
ブリヂストンレディス初日、2オーバーでホールアウトするも渋野日向子の気遣いはいつも通りだった【写真:Getty Images】

ブリヂストンレディス初日

 国内女子ゴルフツアーのブリヂストンレディスが19日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6713ヤード、パー72)で開幕した。米女子ツアーを主戦場とし、今大会が今季国内初戦の渋野日向子(サントリー)は、2バーディー、4ボギーの74で回り、2オーバーでホールアウト。ショット、パットともに不本意な出来で「欲に負けた。ゴルフの内容は最低、10点です」と表現した。一方で、同組選手のプレーを最後まで見て声を掛けるなど“渋野らしさ”を見せた18ホールだった。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)


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 渋野のプレーは精彩を欠いた。スタートの10番パー4で1.5メートルのバーディーチャンスを外し、12番パー3では第1打をひっかけた。13番パー4でもボールを左に曲げた。それでも、パーを拾ったが、15番パー4では第2打をグリーンオーバー。ラフから放ったロブショットの第3打はピン(グリーン奥から5ヤード)を5メートル通り過ぎ、ボギーにした。

「10番スタートで短いのが入らず、3~5メートルのパットが入らずでした。(グリーンの)奥に外しちゃいけんのに外しました。ピンの手前10メートルでもいいという気持ちがなかなか持てなかった。欲に負けました。ゴルフの内容も最低。10点ぐらいでした」

 言葉通りの内容で、2番パー5では、ピンを狙う60ヤードの第3打を20ヤードもショートさせた。「緩んでしまいました」と話したが、この距離を得意にする渋野には考えられないミスだった。そして、ドライバーショットは当たらずで、同組の渡邉彩香に約40ヤード置かれるホールもあった。最終9番パー5では、第2打でいったんは握ったドライバーから3番ウッドに持ち替え、「直ドラ」を回避。第3打を3メートルにつけてのバーディーパットは、カップの淵にボールが止まった。

 連続ボギーとなった3番パー4では、さすがに表情が険しくなった。それでも、稲見が2メートルのパーパットを決めると、「ナイス~」と声をかけてニコリ。前半から渡邉、稲見がバーディーを取るたびに喜び、17番パー3で稲見がチップインバーディーを決めた際は、満面の笑顔で拍手を送った。

 コロナ対策で入場者の上限は5000人だったが、朝7時40分のスタート時から「渋野見たさ」で大勢のギャラリーがついた。主戦場とする米女子ツアーではこれほどの状況にはならず、渋野は「こんなに大勢の前でプレーするのは久しぶりで、少し緊張した感じはありました」とも言った。それでも、好ショットには拍手がわき起こり、渋野がギャラリーにペコリと頭を下げる場面もあった。渋野は18ホールを通し、同組2人のプレーが終わるまでは次のホールに移動しないことを徹底していた。

「あっ、そうですか。意識はしていませんでしたが、あんまり(自分が)動くのは良くないとは思ってはいました」

 無意識にできる気遣いと自然体のリアクション。プレーは不本意だったが、「いつもの渋野」を見せたラウンドだった。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)


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