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CS逃したバスケ三河、40歳ベテランが涙したワケ “常勝”復活へ、来季も試される育成力

40歳のベテランの目は潤んでいた。

主力としてチームを牽引し続けたシーホース三河の40歳PG柏木真介【写真:B.LEAGUE】
主力としてチームを牽引し続けたシーホース三河の40歳PG柏木真介【写真:B.LEAGUE】

B1最終節で川崎に連敗、CS進出を逃し柏木真介は無念の涙

 40歳のベテランの目は潤んでいた。

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 バスケットボールB1リーグの2021-22レギュラーシーズン最終戦。自力でのチャンピオンシップ(CS)出場の可能性を残すシーホース三河は、東地区優勝がかかった川崎ブレイブサンダースをホームに迎え撃ったが、第1戦を59-85、第2戦を76-91と連敗してCS出場を逃した。

 試合後に行われたサンクスセレモニーで柏木真介は、「CS出場に向けて、チームとして最後の最後までチャレンジしたんですけど、皆さんの期待に応えることができず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と言葉を詰まらせた。

「やっぱりCSに出たかったという気持ちが強かったですし、いろいろな思いもあって。(試合が)終わった後は全然泣くとかそんな感じはなかったんですけど、ブースターの前に出た時にね、込み上げてくるものがありました。最後にホームでたくさんのファンの前でプレーして、決めたかったなという思いが一番強かったので」

 ミックスゾーンで取材に応じる際にも、ブースターという言葉を口にしたところで、再び目に涙が溢れた。

 柏木は2006~17年までの11シーズンをシーホース三河で過ごし、4度のリーグ優勝、5度の天皇杯優勝に貢献した『常勝軍団』の中心選手。昨季、新潟アルビレックスBBからBリーグになって以降タイトルから遠ざかっている古巣に復帰し、「『常勝軍団』と言われたチームを、もう一度その位置まで戻すこと」が自分の使命だと語っていた。

 JBLやNBL時代から通算13シーズン、ともに戦ってくれるファン・ブースターへの感謝と謝罪。使命を果たせなかったという責任感。若い選手にCSの舞台を経験させてあげたかったという親心。さまざまな気持ちが、その目の光に凝縮されていた。

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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