中学生も大学生も同じ練習メニュー BUラグビーアカデミーのブレない育成理念
中学生も大学生も同じ練習メニュー「自分で考える習慣をつけていれば…」
臼井コーチのリードによるウォーミングアップが終わると、早速ゲーム形式の練習がスタート。1チーム7、8人とする4チームに分かれたタッチフットだが、攻撃は2回まで、2人にタッチされたらロールボールする、一度もタッチされていない人しかトライできない、などの特別ルールが設けられている。決められたルールの中で、初対面同士も多いチームがどうやってコミュニケーションを取りながら、ボールを繋ぎ、トライをする方法を見出すか。1ゲームが終わるごとに行われるチームトークの時間こそ、BUラグビーアカデミーの真髄でもある。
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チームトークは子どもたち主導で行われ、コーチたちが積極的に介入することはない。行き詰まった時や脱線しそうな時に方向性を整える程度。はじめは遠慮がちだった子どもたちも次第に発言するようになり、チームとしての一体感が生まれ始めた。
タッチフットには日大ラグビー部主務の石田稜太郎さんと檜谷秋人さんもプレーヤーとして参加。2人は揃って「中学生の理解力や吸収力はすごい。自分から積極的に発言するなんて中学生の時はできなかったです」と目を丸くした。日大ラグビー部でも菊谷ヘッドコーチの下、同じ練習をしているという。「中学生のうちから自分で考える習慣をつけていれば、大学生になった時、選手としての幅が広がると思います」と石田さん。檜谷さんは「中学生からいい刺激をもらった。こういう機会があると部員にとってもプラスになると思います」と話す。
初日のスキルトレーニングでは、日本歴代2位の代表通算81キャップを誇り、世界歴代4位の55トライを記録した小野澤氏がステップの切り方を伝授。素速く体重移動をしながらディフェンスをかわすための足の付き方などを、軽やかな動きで実演してみせた。
子どもたちは体に優しい人工芝での練習体験に加え、日大が誇る国内屈指のトレーニング施設を訪問。各種ウエイトトレーニングが行えるパワーラック12台など、最新のトレーニング機器がズラリと並ぶトレーニングルームに足を踏み入れると「ウワ~ッ」と感嘆の声が上がったほど。3年連続で大学選手権ベスト8入りした強豪チームの一端に触れ、感激の様子だった。
中学生にとっても、大学生にとっても、コーチ陣にとっても、学びと刺激に溢れた2日間。BUラグビーアカデミーが目指すラグビーを通じた人間形成、社会貢献の活動は続いていく。
(THE ANSWER編集部)