陸上1万mで飛び抜けた廣中璃梨佳の強さ 最終400m、底力に隠された「五輪7位の経験」
苦しい日々を乗り越えられた理由「またあの舞台に戻りたい」
管理栄養士の話を聞きながら、鉄分などを意識した食事療法に着手。本格的な練習再開は今大会のわずか2週間前だった。「体調が悪い中でも一日、一日ここに向けてやってきた」。東京五輪で自己ベスト31分00秒71をマークし、7位入賞。5000メートルは14分52秒84で9位だったが、05年福士加代子の日本記録14分53秒22を16年ぶりに更新した。
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20歳で見た昨夏の景色が苦しい日々の支えになった。
「私の中で五輪決勝で速い選手と走れたことが大きなきっかけです。またあの舞台に戻りたい、あの選手と走りたいと思えたので頑張ってこられた」
5000メートルも代表入りを視野に入れている。「私も強い選手と思われながら走りたい。日本にないレース展開に揉まれながら」。国立で強さを見せた若きヒロイン。再び世界へ、今年も飛躍の夏にする。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)