村田諒太は知っている 「それが結構怖い」と警戒するゴロフキン戦特有の“落とし穴”
豊富な経験が生かされるのか、村田が「わからない」と答えた理由
アマチュア時代に世界選手権銀メダル、ロンドン五輪金メダルを獲得。プロになり、ミドル級で世界王座を2度奪取した。36歳。積み重ねてきた経験が生かされるのではないか。この問いにも「わからない」と答えた。このスタンスこそ、聡明なボクサーだからできるスタンスだった。
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「当日の予想はできないし、4月9日の自分自身はその時の僕にしかわからない。その日にそういうふうになってしまうという恐れを持っておいて、試合に向かおうと思います。要はそういう心づもりで、ということです。
『やったぁ。ゴロフキン戦までたどり着いたぁ。2年間ずっと我慢してた。ここまで延期を乗り越えた。よしリングだぁ……はぁ……』って、そこで感傷に浸ってしまうみたいな。そうならないよう、感傷に浸る自分がいるんじゃないかという予測のもと、その日を迎える。それぐらいしか対策できることはない。予測だけして4月9日を迎えたいなと思います」
スパーは4月1日に打ち上げ予定。新型コロナウイルス感染対策のため、1か月半ほど家族と離れたホテル生活が続いている。陣営の本田明彦会長も「村田に一番期待するのは、頭と気持ちの強さ」と地頭の強さに信頼を寄せた。今、必要以上に考えることはない。「勝つ」ために全てを尽くすだけだ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)