堀琴音2勝目の裏に胃がん克服した56歳名キャディーの献身「娘のような感じですから」
胃がん闘病時は堀が見舞い、会見のたびに「大溝さんと優勝がしたい」
堀がスランプだった20年夏、大溝氏の早期胃がんが発覚。手術を受けて北海道の病院に入院していると、ニトリレディスに予選落ちした堀が見舞いに訪れ、「コース戻ってこないと大溝さんじゃないよ」と声を掛けていた。
心から信頼する関係ゆえに、堀は今季も会見に呼ばれるたびに「大溝さんと優勝したいです。大溝さんが担いで優勝できない選手の方が少ないので、優勝できなければ私が下手なだけ」と話していた。そして、有言実行。大溝氏は照れながら言った。
「そういうのを聞くと、目頭が熱くなりますね。これからも、もうちょっと(堀と)勝ちたいです」
選手を気持ちよくさせて、優勝させた試合は小平智の米ツアー1勝も含めて男女通算32勝。この日も堀が14番で西村、葭葉と並んだことを知ると、さりげなく「一時は(6連続バーディーの内田ことこに)抜かされていたよ。でも、また首位に戻れたから大丈夫。まだツキはある」と励ましていた。
名キャディーと名選手になりつつある26歳。次戦のアクサレディス(25~27日、宮崎・UMKカントリークラブ)でもコンビを組むことが決まっており、大溝氏は「これから40勝目指して頑張ります」と声を弾ませた。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)