ついに初Vの西郷真央 2位7度の昨季、糧になった悔し涙「帰りの車の中で思い出して…」
女子ゴルフの国内ツアー開幕戦・ダイキンオーキッドレディスは6日、沖縄・琉球GC(6590ヤード、パー72)で最終日が行われた。5打差の8位で出た西郷真央(島津製作所)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算10アンダーでツアー初優勝を飾った。昨季は2位に7度も入りながら、勝てずに終了。師匠の尾崎将司、ツアーの先輩たちからの励ましも力に、20歳の西郷が大きな壁を乗り越えた。(取材・文=柳田 通斉)
女子ゴルフ今季開幕戦・ダイキンオーキッドレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー開幕戦・ダイキンオーキッドレディスは6日、沖縄・琉球GC(6590ヤード、パー72)で最終日が行われた。5打差の8位で出た西郷真央(島津製作所)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算10アンダーでツアー初優勝を飾った。昨季は2位に7度も入りながら、勝てずに終了。師匠の尾崎将司、ツアーの先輩たちからの励ましも力に、20歳の西郷が大きな壁を乗り越えた。(取材・文=柳田 通斉)
「勝ったよ」。西郷は観客から初優勝を知らされた。最終18番パー5。最終組の西村優菜、黄アルムがイーグルを奪えなかったことで、練習グリーン付近にいた20歳の耳に「朗報」が入った。瞬時にフラッシュを浴びたが、同期の山下美夢有と照れ笑い。涙は見せなかった。
「うれしかったのですが、うれしくて泣いたことないですし、『泣くのはまだ早いかな』とも思ったので」
ただ、ここにたどり着くまでには、悔し涙を流していた。ルーキーシーズンとなった昨季(2020-21統合シーズン)では、7度の2位。昨年9月の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯では、最終日を単独首位で迎えながら稲見萌寧に逆転された。
「帰りの車の中で思い返して、涙を流したことはありました。優勝するための大事なあと1歩が足りない。悔しいと思いながら、オフは練習していました」
トッププロの仲間入りをしたことで、オフにさまざまな仕事も入った。練習量が確保できない時期には、周囲に愚痴をもらしたこともあったという。それでも、磨いてきたアプローチと状況判断が勝利をもたらした。
「あの場面は自分の中でアプローチの自信が持てていたので、安心してバンカーから出せました」