内村航平を見続けた英識者 「最も印象的な大会」が予選5位のこの世界体操である理由
体操の世界選手権が福岡・北九州市立総合体育館で行われている中、種目別鉄棒の内村航平(ジョイカル)は20日の予選を5位通過し、24日の決勝に進出した。国際体操連盟(FIG)の公式コメンテーターとして大会を取材中の英識者は、ファンを魅了したキングに感動。内村のキャリアで最も印象に残ったシーンに今大会を挙げた。
国際体操連盟の公式コメンテーターも内村航平に感動
体操の世界選手権が福岡・北九州市立総合体育館で行われている中、種目別鉄棒の内村航平(ジョイカル)は20日の予選を5位通過し、24日の決勝に進出した。国際体操連盟(FIG)の公式コメンテーターとして大会を取材中の英識者は、ファンを魅了したキングに感動。内村のキャリアで最も印象に残ったシーンに今大会を挙げた。
拍手を浴びるレジェンドを見届けた。20日の予選。内村はH難度の離れ技「ブレトシュナイダー」に加え、カッシーナ、コールマンなど高難度の技を次々と披露した。人数制限のない有観客。2721人が手を叩き、最後までやり切った姿を称えた。
英国でフリーランスのスポーツコメンテーターとして活動するオリー・ホグベン氏は、記者席で同じように興奮していた。過去5度の五輪で51競技も取材し「(体操の)世界選手権は7回、ユースオリンピック、主要大陸大会では全てコメンテーターを務めた」というベテランだ。
内村のことを「この世代で最高の選手」と称する。リオ五輪は逆転で個人総合連覇、世界選手権と合わせて前人未到の8連覇を達成したレジェンド。キャリアの中で数々の伝説を打ち立ててきたが、ホグベン氏は「内村の最も印象に残った大会は?」と聞かれると「ここだね」と意外にも今回の予選をピックアップした。
「彼の演技の前、私はもの凄く緊張していたんだ。それに会場全体が、今まで経験したことのないような緊張に包まれていた。日本語の『ドキドキ』という感じだね。彼の予選での演技は悪くなかった。最高の演技というわけではなかったけど、決勝には残った。予選で最も重要なことは通過することで、彼はそれを成功させた」
東京五輪はまさかの落下で予選落ちしただけに、独特の雰囲気を感じ取ったようだ。