ママV若林舞衣子、亡き母に教わったこと 「後悔と決意」を込めた1575日ぶりの4勝目
優勝スピーチで涙「きっと姉が母を連れて来てくれた」
迎えた今大会。前週の決勝ラウンドから続く連続ボギーなしを継続させた。この日の14番で1つ落とすまで85ホール。2015年申ジエ(韓国)の82ホールを上回り、ツアー新記録を打ち立てた。「自分を信じてやれているかな。この2週に関しては」。強さを支えたのは、自分自身を信じ抜くことだった。
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「新潟から父が応援に来てくれたり、東京にいる姉が息子を連れて夫と来てくれたり、家族総出で応援に来てくれた。そして、きっと姉が母を連れて来てくれたので、天国にいる母にも良いプレゼントになったと思います。今日一日、忘れられない日になりました」
優勝スピーチ。晴れ渡る夏空の下、涙ながらに言葉を並べた。
18年11月から産休制度を利用し、19年4月に第一子の長男・龍之介君を出産。姉や会社員の夫のサポートを受けながら昨年6月の20-21年シーズン開幕戦からツアーに復帰した。1988年のツアー制施行後、出産後に優勝したのは6人目。今週は龍之介君が初めて応援に駆け付けた。「ただ復帰するだけでなく、結果を残して復帰したかった」。優勝の瞬間、愛息はスヤスヤと眠っていたが、大きくなったら母の強さをわかってくれるだろう。
毎年、次々と若手が台頭する女子ゴルフ界。今年5月以降は上田桃子、笠りつ子、菊地絵理香など30代が復活優勝を遂げている。続いた若林は「だんだん世代が若返ってきて、私たち世代が諦めモードになる空気は変えたいと思っていた」と奮闘。「また優勝できるように頑張るだけです」。若手、ベテラン、中堅と世代を問わず活躍するツアー。夏本番へさらなる盛り上がりを見せていく。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)