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上田桃子、悩み乗り越えた2年ぶりV 強風に負けず「全英より弱いだろとコーチに言われ…」

女子ゴルフの国内ツアー・パナソニックオープンレディースは2日、千葉・浜野GC(6638ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の2位から出た上田桃子(ZOZO)が1ボギーの73をマーク。通算5アンダーで並んだ大里桃子(伊藤園)とのプレーオフを制し、2019年のヨネックスレディス以来、693日ぶりの優勝を飾った。USLPGA資格で出場した11年ミズノクラシックを含む、通算16勝目。

プレーオフを制し、2年ぶりの優勝を飾った上田桃子【写真:Getty Images】
プレーオフを制し、2年ぶりの優勝を飾った上田桃子【写真:Getty Images】

パナソニックオープンレディース最終日

 女子ゴルフの国内ツアー・パナソニックオープンレディースは2日、千葉・浜野GC(6638ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の2位から出た上田桃子(ZOZO)が1ボギーの73をマーク。通算5アンダーで並んだ大里桃子(伊藤園)とのプレーオフを制し、2019年のヨネックスレディス以来、693日ぶりの優勝を飾った。USLPGA資格で出場した11年ミズノクラシックを含む、通算16勝目。

 会心のガッツポーズだった。プレーオフの2ホール目。ティーショットでバンカーに入れてボギーだった大里に対して、上田はティーショットで確実にグリーンを捉え、最後は1メートルのパーパットを見事に沈めた。その瞬間、両手を高く掲げ、険しかった表情がみるみる笑顔になった。

「(9番ホールは)正規のラウンドでも入ったと思ったパットが、1.5メートルくらいいってしまった。まさか(プレーオフを)9番でやると思わなくて、とにかく下から打つぞと決めていたし、右に逃げすぎても難しくなる。気持ちだけは攻めの姿勢をと心がけていた。どのホールも難しかった。基礎が生きたと思う1日でした」

 正規の18ホールとプレーオフの2ホール、計20ホールでバーディーはなし。「まさかバーディーが1つもこずに勝てるのも珍しいこと。我慢していればいいことがあるんだなと。学べました」と笑った。一方で、ボギーも15番の1つだけ。強風に加え、硬いグリーンのタフなコンディションの中で、34歳の我慢強さが光った。

 プレーオフの相手は同郷の後輩で、名前も同じ桃子の大里だった。「昨年の4月、コロナがあって初めて熊本で一緒に回る事があったくらい。なかなか一緒にやることはなかったのですが、いいゴルフをする選手だなと思っていた。同郷で同じ桃子なのでネタになるんだろうなと(笑)。だから余計に負けたくないなと。ただこの状況だったので、相手を意識するよりは自分が何をやらなきゃいけないか、集中していました。(大里は)1ホール目いいパーパット決めていたので、2ホール目はバーディー獲らなきゃなと。気を引き締めてやれたと思います」とコメントした。

 コーチを務める辻村明志がキャディーを務め、二人三脚での優勝。今大会の前には悩みも打ち明けていたという。上田は「先週、先々週と悩んでいて。コーチにもかなり相談しました。自分はもともとショットメーカーだったのですが、そこが最近出せていないというところと、ギャラリーが入らない状況で、モチベーションというか、バーディーを獲っても流れを作れなかったり、普段だったら歓声で乗っていけるのですが、それも(コロナ禍で)難しい状況で。どこに目標設定を置けばいいのか、毎日連絡をしていました」と明かす。

 悩める中でのコーチとのラウンドで「今、やるべきことをやろう」と貫いた。強風に苦しむ選手が多い中でも、辻村コーチからは「強風でも全英(OP)より弱いだろ」と笑い飛ばされたという。「それくらい余裕を持って回ろうねと車の中でも話していました」と振り返った。全幅の信頼を置くコーチの存在も、2年ぶり優勝に一役買ったようだ。

(THE ANSWER編集部)


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