復活V山縣亮太、ずっと使い続けた頭脳 苦しんだ秀才スプリンターの「徹底的」な2年間
帰ってきた日本のスペシャリスト「いろいろな経験で考える幅ができた」
桐生らとともに長く短距離を引っ張ってきた28歳のスプリンターは、自らの成長を感じている。
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「(慶大2年でロンドン五輪に出場した)2012年頃はとにかく一生懸命にやる感じだった。まだ経験がなくて、わからないことだらけの中でがむしゃらにやっていた。最近は怪我もあっていろいろな経験があるので、自分で考えられる幅ができたと思うし、考える内容、走る内容も変わってきた」
考える力があれば、積み重ねる経験の厚みも変わる。
9秒97の日本記録保持者サニブラウン・ハキーム、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)は不在となったが、五輪イヤーのシーズンが本格化する中で好タイム。東京五輪の参加標準記録10秒05を突破しているのはサニブラウン、桐生、小池のみ。山縣はひとまず復活のレースに安心しながらも「まだまだタイムを切ったわけではない」と背筋を伸ばす。
「スタートからレースを引っ張っていけるようなスタイルが強み。それができたのはよかった。ただ、決勝でスタートから出て、途中でもたついた。もっともっとスタートに磨きをかけて、そこからいい流れで中盤もいいレースができれば記録も出ると思います。決勝の走りも100点かと言われるとそうではない中でこういう記録が出た。これからもっと体も仕上がってくるし、(参加標準記録は)十分射程圏内に入っている」
リオ五輪400メートルリレーでは、第1走者で抜群のロケットスタートを決め、銀メダル獲得の快挙に貢献した。大一番の日本選手権まで約2か月。帰ってきた日本のスペシャリストが大きな存在感を発揮している。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)