井上尚弥はモンスターだった 鮮烈なベガス上陸戦を米メディア続々絶賛「宣伝通りだ」
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が31日(日本時間11月1日)、米ラスベガスのMGMグランドでWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に7回2分59秒KO勝ちした。ハロウィンの夜に鮮烈なラスベガスデビューを飾ったモンスター。戦前から期待の大きかった井上の戦いぶりに、現地メディアも続々と賛辞を並べている。
難敵マロニー撃破でさらに高まる米メディアの評価
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が31日(日本時間11月1日)、米ラスベガスのMGMグランドでWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に7回2分59秒KO勝ちした。ハロウィンの夜に鮮烈なラスベガスデビューを飾ったモンスター。戦前から期待の大きかった井上の戦いぶりに、現地メディアも続々と賛辞を並べている。
上々の聖地デビューだ。序盤から主導権を握ると、一気に流れを掴んだのは6回。カウンターで強烈な左フックを顎に着弾させ、この日最初のダウンを奪った。さらに7回には完璧なカウンターのタイミングで右ストレートを炸裂させた。膝から崩れ落ちたマロニーは立ち上がることができず、2度目のダウンで試合終了となった。
硬いガードの難敵マロニーを寄せ付けない圧勝。1年ぶりの実戦で改めてPFP2位の実力を証明したモンスター。待望していた現地メディアも続々と称賛を送っている。
試合を中継した米スポーツ専門局「ESPN」電子版は「イノウエの今年の初戦を見た。彼はどうだったか。そして次戦は?」と注目を寄せている。
同局のスティーブ・キム記者は「本物の挑戦者であるマロニーを相手に見せたパフォーマンスはソリッドだった」と称え、さらに「良い試合をしただけでなく、リング上でどんどん快適になれるような質の高いラウンドがいくつかあった。この試合がイノウエにとって2020年最後の試合になる可能性が高いことを考えると、序盤で勝利するよりも利益の多いものだったと言える」と7回まで試合をしたこと自体も高く評価している。
パウンド・フォー・パウンド(PFP)で井上を2位に格付けしている、権威ある米専門誌「ザ・リング」は「イノウエがハロウィーンのお菓子を提供。モンスターはマロニーを切り刻んだ」と題したレポートを掲載。井上が圧倒的な支持を集めていた海外ブックメーカーのオッズを「理にかなっていた」としつつ、「米国のハロウィンナイトに“モンスター”がやってきた」と衝撃の大きさを伝えている。
さらには井上の今後の可能性が広がったことを強調するかのように「冗談抜きに“モンスター”ビジネスは成功するだろう。しかしそれはイノウエが野蛮的な強さで、容赦なく戦ってくるということを意味しているわけではない。彼は技術的に凄い選手なのだ。リング上での彼の視点は優れている。より良い角度から自身のエゲツない技を繰り出すためにどこに動くべきか、いつ距離を取るか分かっている」とべた褒めしている。