これがNBA球宴か -19度でも“熱すぎる”シカゴ、新人記者がスターだらけの衝撃を見た
近年稀に見る大熱戦に記者席も熱い、海外記者「Ohhhh!」
今年のオールスター・ゲームは新フォーマットの導入により、近年稀にみる大熱戦が繰り広げられた。第3Q終了時点でリードしていたチームの合計点数に24を足した数字に到達したチームが勝者となる。24はコービーの背番号にちなんだものだ。今年の場合は第3Q終了時にチーム・ヤニスが133-124でリード。157点が試合決着までの「目標スコア」となった。そしてこの第4Qでリーグ屈指の名手たちが真剣勝負を繰り広げた。
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記者席は通常静かなもので、それぞれの記者が各々PCをにらめつけながらパチパチとキーボードを叩いたり、ノートにメモをとったりしているのが毎日の風景だ。しかしオールスター・ゲームでは、選手たちの熱の入ったプレーに、隣の記者は「Ohhhh!」と何度も声を上げていた。
オールスター・ゲームだけでなく、ダンクコンテストでも記者席は異様な盛り上がりに。再延長までもつれた決勝にいたっては、後ろに座っていた記者団はPCなど見ていなかった。ひげ面の男たちが立ち上がって声援を送り、豪快なダンクが決まると「ウソだろ!」「オーマイガー!」と叫びながら、少年のような屈託のない笑顔を顔中に広げていた。
現役スターの好プレーだけでなく、往年のレジェンドたちが一堂に会するのもオールスターの見どころの一つだ。関係者通路ですれ違うのは、“アイスマン”ジョージ・ガービン、マジック・ジョンソン、“ヒューマン・ハイライト・フィルム”ドミニク・ウィルキンス、“ザ・グローブ”ゲイリー・ペイトン、ケビン・ガーネットなど錚々たる顔ぶれ。通路ではすれ違わなかったものの、ビル・ラッセル、“Dr.J”ジュリアス・アービング、スコッティ・ピッペン、ドウェイン・ウェイドなども姿を見せて会場を盛り上げた。
1万7808人のファンが詰めかけた超満員のオールスター・ゲーム。第4Qではカイル・ラウリーが2つもチャージ奪えば、アデトクンボがレブロンのシュートを全力でブロック。両チームが審判の判定に抗議し、さらにはチャレンジまで要求するなど白熱。最後はアンソニー・デイビスがフリースローを決め、「チーム・レブロン」が157-155で逆転勝利を飾った。試合後の会見では、デイビスが「最高だった。みんな気に入っていた」とコメントし、レブロンも「全員が『これ、めちゃくちゃ楽しいな』って感じだった」と語るなど、多くの選手が新フォーマットにポジティブな反応を示していた。
まだ雪が残る道を駅へ急ぐ。選手たちの熱戦と、記者室の熱気で火照った身体に夜風が吹き付ける。熱いぞ、シカゴ。歴史的なオールスター・ウィークエンドは大成功で幕を閉じた。
(THE ANSWER編集部・土屋 一平 / Ippei Tsuchiya)