これがNBA球宴か -19度でも“熱すぎる”シカゴ、新人記者がスターだらけの衝撃を見た
コービーは“生きている”、現役スターたちの胸の中に…
今回のオールスター・ウィークエンドはコービー・ブライアント氏に捧げられた、と言っていい。いたるところで彼の存在が感じられた。会場となったユナイテッド・センターでは、3日間全て最初にコービーへの追悼が行われた。「コービー! コービー!」のチャントを聞かない日はなかった。
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オールスター・ゲームでも「チーム・ヤニス」がコービーの24番、「チーム・レブロン」がコービーとともに亡くなった娘のジアナ・ブライアントが着用していた2番をつけてプレーした。また、観客だけでなく、取材陣の中にもコービーのジャージを身に着けた人が何人かいた。
14日(日本時間15日)に発表されたバスケットボール殿堂の最終候補にも、ティム・ダンカンやケビン・ガーネットらとともに選ばれたコービー。カワイ・レナードが受賞したオールスター・ゲーム最優秀選手賞も、今年から「コービー・ブライアントMVP賞」に名称が変更された。
各イベント後の会見では、どの選手にもコービーに関する質問が向けられていた。ともにプレーした経験を持つレブロンが「コービーの存在は最初から感じることができた」と話せば、クリス・ポールも「追悼する最高の方法は、今日プレーしたようにプレーすることだと思う」と、あくなき探求心を持ち、日々成長し、その瞬間に全神経を注ぐ、という「マンバ・メンタリティ」を提唱したコービーの生き様に敬意を示した。
コービーの存在はバスケ界にとってそれほど大きなものなのだ。特に現在のNBAには、コービーを手本として成長した選手たちが少なくない。ケンバ・ウォーカーは「コービーを見て育った。彼は常に闘争心を持ってプレーしていた」と話し、ジョエル・エンビードも「バスケを始めたきっかけがコービーだった」とコービーの影響力の大きさを口にしていた。偉大なスーパースターは間違いなく、現役選手たちの胸の中で“生きている”と感じさせられた。
報道陣の取材許可証には、今年亡くなったデビッド・スターン前NBAコミッショナーとともに、コービーの顔写真が裏側に印刷された。首にかけて取材できた3日間は、NBA取材歴1年目の自分にとっても特別な思い出になった。