部活の熱中症対策、始めるべきは梅雨明け前から 人間の体は「約1週間で順化する」
吉谷栄養士が提唱「運動時の水分補給のポイント」
【運動時の水分補給のポイント】
<1>水分は「こまめに」摂る
水分補給のタイミングは15分から30分間隔に1回が理想的です。特に小学生など低年齢の選手は、運動に夢中になると自分でタイミングが計れないため、30分に1回の間隔で水分補給の時間を設けましょう。
<2>運動前に水分をたっぷり摂る
運動前のウォーターローディング(体中に水分を多めに入れておく方法)も、熱中症予防に効果的。たとえ練習や試合前にのどが渇いていなくても、コップ1杯程度の冷たい水分を摂りましょう。最初の水分補給までの間に急激に汗をかいても、熱中症のリスクを軽減できます。
<3>冷却法で深部体温を素早く下げる
最近は深部体温を冷却によって急激に下げると、熱中症の重症化予防に効果的と言われています。
例えば、練習前後や試合時のハーフタイム、ベンチに戻っている時間に、氷水を張ったバケツに、1、2分間、手のひらをつける。あるいは凍っている保冷剤をしばらく握りしめるとよいでしょう。野球のピッチャーや指先を使う競技など、指の感覚が変わることを避けたい場合は、足裏を冷やします。
また、シャーベット状に凍らせたスポーツドリンクを口に含み、喉を冷やすこともおすすめです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)