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部活の熱中症対策、始めるべきは梅雨明け前から 人間の体は「約1週間で順化する」

吉谷栄養士が提唱「運動時の水分補給のポイント」

【運動時の水分補給のポイント】

<1>水分は「こまめに」摂る

 水分補給のタイミングは15分から30分間隔に1回が理想的です。特に小学生など低年齢の選手は、運動に夢中になると自分でタイミングが計れないため、30分に1回の間隔で水分補給の時間を設けましょう。

<2>運動前に水分をたっぷり摂る

 運動前のウォーターローディング(体中に水分を多めに入れておく方法)も、熱中症予防に効果的。たとえ練習や試合前にのどが渇いていなくても、コップ1杯程度の冷たい水分を摂りましょう。最初の水分補給までの間に急激に汗をかいても、熱中症のリスクを軽減できます。

<3>冷却法で深部体温を素早く下げる

 最近は深部体温を冷却によって急激に下げると、熱中症の重症化予防に効果的と言われています。

 例えば、練習前後や試合時のハーフタイム、ベンチに戻っている時間に、氷水を張ったバケツに、1、2分間、手のひらをつける。あるいは凍っている保冷剤をしばらく握りしめるとよいでしょう。野球のピッチャーや指先を使う競技など、指の感覚が変わることを避けたい場合は、足裏を冷やします。

 また、シャーベット状に凍らせたスポーツドリンクを口に含み、喉を冷やすこともおすすめです。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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