量を食べられない子どもを解決 悪者にされがちな「脂質」を味方につける食べ方とは
脂質を味方につける食べ方とは?
これを解決する方法の一つが、脂質を味方につける食べ方です。脂質は炭水化物よりも、少量でたくさんのエネルギーが摂れます。調理油などで脂質を加えると、見た目の食事量を少なくすることができ、子どもたちの「たくさんの量を食べなければいけない」という気持ちの負担も減ります。
ただし、脂質であればなんでもよいというわけにはいきません。肉の脂身やバター、生クリームなど「飽和脂肪酸」と呼ばれる脂質は、常温ですと固形の脂です。これらは体内でも固まりやすく、摂りすぎると血液性状が悪くなるなど、健康を害します。また、液体の油のなかでも、外食や市販のお弁当やおかずに使われる揚げ油は、筋肉等、体の痛みにつながるような炎症反応を引き起こす恐れがあります。
これらの油がすべてNG、とお伝えしているのではありません。家庭で肉や揚げ物、炒め物を食べることは、もちろんOK。それに加え、スポーツをする子どもたちには、是非、よい油を積極的に摂ってほしいのです。
よい油の代表が、体の炎症を抑える「オメガ3(n-3系脂肪酸)」と呼ばれている油です。代表的なのは魚の油。私も選手たちに「毎日1~2品は魚を食べましょうね」と、いつもお話ししています。
魚の中でも、特に鮭やアジ、サバ、サンマといった青魚、青魚のイワシの稚魚であるしらすがおススメ。また、鯖缶、ツナ缶なども調理がしやすく、食べやすいので、ストックしておくと便利です。