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スポーツ選手が体温を高める2つの目的とは 「体を温める食べ物・冷やす食べ物」を紹介

体温を上げるために食事からできること

 さて、体温を上げるために食事からできることですが、一つは朝の水分補給です。

 体温を上げるためには、血の巡りを促し、代謝を上げることが必要です。そのために、最も必要なのが水。水が入らないと体内の巡りが悪くなり代謝が悪くなるので、1日を通して飲むことがとても大切です。

 特に朝の起き抜けは、1日のなかでも体温の低い時間帯。コップ1杯程度の水や白湯を飲む習慣をつけるだけで、代謝アップにつながります。

 2つ目は食事や飲み物の温度や食材を工夫し、「体を冷やす習慣を控え、温める食材を摂る」ことです。

 まずは、飲み物。特にスポーツの現場では、子どもや学生は真冬でも飲み物に氷を入れたり、食事のときに冷たいお茶を選んだりする子が多くみられます。しかし、熱中症のリスクの少ない寒い時期は、体を冷やしすぎない飲み物を選ぶほうがベター。体が火照る練習中や練習後は冷たいドリンクもよいですが、練習前や食事中は、常温か温かい飲み物を選びます。

 私もよく現場で提供しているのは、しょうが入りのホットドリンクです。

 例えば、試合開始まで30分程度しかない場合、ものすごく気温の低い日ですと、ウォーミングアップを行っても十分に体が温まりません。かといって、時間ギリギリまで長くウォーミングアップを続ければ、試合中・練習中の疲労につながります。

 しょうがには末端の血管を開かせる作用があり、しょうが湯などを飲んでからウォーミングアップを行うと、温かい血液が体の隅々まで巡りやすくなります。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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