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「体を大きくしたい」中高生に大切な補食 1番目に摂るべきは「練習後」2番目は?

補食のタイミングは「練習後」と「午前中」

 補食は1日、1~3回に分けて摂ります。

 まず、一番摂ってほしいタイミングは、練習後。ここで補食を摂ると、成長に必要なエネルギーが摂れるだけでなく、運動によるダメージから体を回復する(リカバリー)ことにもつながります。

 リカバリーを目的とした補食に適しているのは炭水化物とタンパク質のセット。炭水化物は体重1kgにつき1g、たんぱく質は体重1kgにつき0.3gが推奨される目安量となります。例えば、体重50kgのお子さんであれば、炭水化物を50g、たんぱく質は15gとなり、丁度、あんぱん1個(約100g)と、パック1本分の牛乳(200ml)に相当します。学校から家が遠い、あるいは部活後に塾があるなど、練習後から夕食まで2、3時間、空いてしまう場合は、必ず補食を摂りましょう。

 自宅が学校の近くにあり、練習後から1時間以内に夕食が食べられる場合は、練習後の補食は必要ありません。一刻も早く夕食を食べましょう。ただ、夕食が早い場合、就寝前に小腹が空くお子さんも多いと思います。その際は果物やヨーグルト、お茶漬けなどの補食を摂ります。夜の補食は消化の悪い脂質の多い食べ物――揚げ物や加工食品、インスタント食品などはNGです。また、寝る直前に食べると消化が間に合わないので、就寝の1時間前までに食べ終わるようにしましょう。

 2番目に摂りたいタイミングは午前中です。

 朝練習を行うチームは、子どもの起床時間も5時や5時半など非常に早くなります。そのうえ、短時間で支度をして家を飛び出す子どもも多く、「朝ごはんは食べた?」と聞くと、「食欲も時間もなくて食べられない」と答える選手が目立ちます。

 大前提として、朝はしっかり食べられない日でも、果汁100%のジュースや牛乳などの飲み物1杯とバナナやパンといった固形の食品をお腹に入れてから家を出るよう心掛けます。そして、朝練後もしくは1時間目の授業が終わった後に補食を摂りましょう。ここでは、100kcal~200kcalぐらいのもの、おにぎり1個が適量です。

 朝練習がない日、朝ごはんをしっかり食べたという日も、もし増量の課題がある場合は、午前中に補食を入れてもよいでしょう。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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