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柔道は小5から筋トレ必要? 強い柔道家になるために大切な“稽古の100点満点化”

100点満点の稽古の先に成長がある、大野将平も阿部一二三もそう

 “うまくなりたい”という純粋な気持ちをもって自然に動きを習得していく力は、意識的に覚える大人では到底敵わない可能性を秘めています。そう考えると小学生時代こそ、将来、世界で戦うための動きのベースを習得する最高の時期。「筋トレに時間をかけて、体をデカくしよう」などと、考えなくていいのです。

 ただ、こういった質問をされるということは、恐らくお子さんや親御さんが「今のままでは何か足りない」と感じているからでしょう。そうであれば、やるべきことは筋トレではありません。その時間があるならば、もっともっと柔道に向き合い、まずはしっかり稽古はできているだろうかを考える。毎日の稽古を“100点満点化”することが大事です。

 100点満点の稽古に必要なのは、100%の気持ち、体調、集中力をもって一日一日の稽古に向かう姿勢です。例えば、打ち込みの練習の際、ルーティンでこなすのではなく、10回中、何回、自分が思い描いていた通りの動きができたかにこだわってみます。「タイミングが合わなかった」「スピードが遅れた」「体勢が崩れた」など、ちょっとでも自分のイメージに合わなかったら、ノーカンです。完璧に自分のイメージ通りに10回成功しないと、100点満点にはならない。こういったことを、稽古のあらゆる場面で意識し、毎日続けてみましょう。

 それでもまだ本人が「筋トレをしたい」と言うのであれば、腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット、懸垂など基本的な自重トレーニング種目をやらせてあげればいいでしょう。ただし、翌日、疲れが残ってしまうようなら、そこでストップ。疲れてしまい肝心の稽古に身が入らない、100点の練習ができなければ、本末転倒です。

 時間、体力、精神力は有限です。稽古を追求すれば筋トレをする時間も体力もきっと残らないでしょう。筋トレして、走って、柔道して……となると大人でも、なかなかうまくいきませんからね。筋トレは稽古を極限まで追求できるマインドが養われた時に初めて、時間を割り当てればいい。そうすればきっと、絶大な効果を発揮するでしょう。

 100点満点の稽古を目指しても、一日一日に得られるのは、いわば0.0001ミリのような目に見えない程の小さな成長です。しかし、薄紙1枚程度の一歩でも、それを重ねてきた人間しか、高みにはいけません。技術を身に着けた上で、力をつけるから無敵になる。今、日本を代表する大野将平選手も阿部一二三選手もそうです。毎日の稽古で、コンマ1秒のタイミング、0.001ミリの動きの精密さを追求した先に、今があるのです。

 学校に行って、柔道の稽古をしっかりする。是非、毎日ここで、100点満点を目指しましょう。見守る親御さんも、よい稽古を追求する大切さを、どうぞ伝えてあげてください。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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岡田 隆

1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。バズーカ岡田公式サイトhttps://bazooka-okada.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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