カフェインがスポーツ競技力向上につながる理由 最大筋力、筋持久力に効果ありの研究も
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「カフェインとスポーツパフォーマンス向上」について。
公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「カフェインとスポーツパフォーマンス向上」
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「カフェインとスポーツパフォーマンス向上」について。
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スポーツパフォーマンスの向上につながる成分の一つに「カフェイン」があります。競技力向上を目的としたカフェイン摂取のガイドラインは、この30年の間に大きく変化しました。
1990年代、カフェインは主に、持久力と関係が深い有酸素運動のパフォーマンスを向上させるといわれていました。しかし、現在多くの研究において、最大筋力や筋持久力の向上にも効果が見られています。
カフェインがスポーツパフォーマンス向上につながる理由は、
<1>脳内で神経を鎮静させる伝達物質のアデノシンをブロックする働きにより、アドレナリン産生を促進。その結果、エネルギー生産を高めたり、骨格筋や心筋における血流を高めたりすることで発現する
<2>カフェインが中枢神経を刺激して、注意力や意欲の向上、痛みに対する自己評価を軽くする
以上のような体の反応から、持久力や最大筋力、筋持久力などのパフォーマンスアップにつながると考えられています。