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五輪選手村の食堂は「24時間営業&700種類」 世界のトップ選手は何を食べて強いのか

世界に共通するアスリート食の基本、大事なのは「自分に合った食べ方」を身につけること

「エネルギーの必要量を満たし、野菜、果物、豆・豆製品、穀類、脂身の少ない肉、油、炭水化物を中心としたバラエティに富む健康的な食事であれば、アスリートに必要なビタミンやミネラルを十分に補うことができるでしょう」

 つまり、必要なエネルギー量(kcal)は種目や年齢、性別、トレーニングの時期によって異なりますが、世界的に理想的なアスリート食とは個々に合ったエネルギー量を満たし、「高タンパク、高炭水化物、低脂肪でビタミンミネラルが豊富なバランスのよい食事」となります。

 実はこの考え方は、日本のアスリート食の基本も同じです。国によって違いがあるのは、食材やメニュー。例えば、日本ならば主食は米やうどんが中心ですが、国によってはパスタ、パン、じゃがいもなどに変わります。また、タンパク質は日本の場合、肉や魚だけでなく大豆製品もよく食べられます。「外国人が何を食べているか?」は問題ではないのです。

 むしろ大事なのは「自分に合った食べ方」を身につけること。必要なエネルギー量(kcal)は種目や年齢、性別、トレーニングの時期によって異なります。しかし、アスリートは高いパフォーマンスを維持しながら体を強くするために、自分に必要なエネルギー量を把握し、食事で摂取しなければいけません。

 調理法にこだわったり(例えば、肉や魚は網焼きや蒸し焼きにして余計な脂質を落とすなど)、いつ何をどのぐらい食べるべきかを考えられたりと、食べ方をコントロールできるか否かが重要です。

 IOCの合意声明には、「食事は競技成績に大きく影響する。アスリートは、精神的・身体的能力を最大限発揮するため、練習や試合前・試合の合間・試合後に必要な栄養を摂る必要がある」とも記されています。コロナ禍で選手たちも外出の機会が限られるなか、大会期間中の食事が世界のアスリートの身体と心のパフォーマンスの支えになってくれるといいですね。

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(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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