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UEFAの最新科学に学ぶサッカーの水分補給 バルセロナの「さすが」な研究データとは

脱水を起こしやすいサッカーの対策は?

 まずは<1>の水分補給についてです。

 サッカーは試合中の走行距離が長く、十分な水分補給を心掛けないと脱水を起こしやすいスポーツです。そのため、暑熱下では脱水を予防する観点から、糖質濃度に配慮することが大事になります。

 その際、暑い時期は常温よりも冷たいドリンクのほうが、自発的に飲む量が増えるうえ、体温の上昇も抑えられます。加えて、発汗により体内のナトリウムがたくさん失われるため、特に発汗量と汗からの塩分損失量が多い選手の場合、個別に水分と塩分の摂取量について指導を受けることが望ましい、としています。

 とはいえ、栄養士や運動生理学者、スポーツドクターなどの専門家のサポートが受けられない場合も多い。その場合は、

A.たっぷりの水分と、ナトリウム、カリウム、水分を多く含む食品を意識して摂る
B.毎朝、のどの渇きや体重、尿の量をチェックする

 ことを、個々に心掛けるようアドバイスしています。

 次は、暑熱下の糖質の摂取についてです。試合前やハーフタイムという限られた時間内に摂ることを考えると、摂るべき糖質量は「かなり多い」という印象を受けると思いますが、最新のデータでは、これだけの糖質摂取が有効だとされています。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 国内における様々なスポーツの国際大会において、栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~2025年)ほか、モーグル、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。また、世界各国のスポーツ栄養士とのネットワークを活かし、海外における最新のスポーツ栄養の取り組みや知見を発信するほか、多様な食文化とアスリートの栄養ニーズを橋渡しする専門家として活動中。

Let’s Eat Healthy:https://members.food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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