つらい花粉症対策、食事からできることは? 公認スポーツ栄養士が提案
Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「食事からできる花粉症対策」について。
公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「食事からできる花粉症対策」
Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「食事からできる花粉症対策」について。
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花粉症の人にはつらい時期になりました。特に屋外で運動する方にとって、花粉症の悩みは深刻。止まらないくしゃみや鼻水、目のかゆみは、集中力やコンディションの低下に直結するからです。
この時期になると「花粉症に効く食べ物はないですか?」という質問を受けます。残念ながら現在、花粉症の症状の緩和作用が指摘されている食品はありますが、残念ながら、その効果があるかどうかは、さらなる研究が必要な段階です。
しかし、日々の食事のなかでできることはあります。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所によると、日常生活のなかでできる花粉症対策は、「花粉をつけない」「ついた花粉を落とす」「体調を整える」の3つ。
そして、「体調を整える」方法の一つが「バランスのとれた食事を摂る」ことです。
この連載でも何度か触れていますが、バランスが整いやすい献立とは「主食・主菜・副菜」が揃った食事です。なかでも、今、日本人に足りないのは「副菜」。つまり野菜類となります。
健康を保つためには、1日350g程度の野菜を摂りましょうという目標があります(『健康日本21(第二次)』より)。ところが平成30年国民健康・栄養調査によると、350g摂れているのは、国民の3割程度。20~30代の方の1日の野菜の摂取量は男性で約260g、女性は約240gというデータがあります。
ですから「野菜があまり摂れていない」「栄養バランスが崩れている気がする」と感じている方は、今よりも「1日100g」、食べる野菜の量を増やすことを目指すとよいでしょう。
350gを1日3回の食事で摂ろうとすると、1食約120gの野菜を摂るのが目安です。これは、味噌汁の具と小鉢1品、あるいは主菜の付け合わせと、だいたい1~2種類でクリアできる分量です。