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キウイフルーツ輸入量は過去最高を記録 アスリートも「果物」を摂るべき3つの理由

Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「アスリートも果物を積極的に摂るべき理由」について。

2020年、日本のキウイフルーツの輸入量が、過去最高を記録した
2020年、日本のキウイフルーツの輸入量が、過去最高を記録した

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「アスリートも果物を摂るべき理由」

 Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「アスリートも果物を積極的に摂るべき理由」について。

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 2020年、日本のキウイフルーツの輸入量が、過去最高を記録したことがニュースになりました。どうやらその立役者は、キウイフルーツの生産・販売会社が発信したキウイフルーツのキャラクター。コロナ禍でキャラクターを起用した動画の観覧数が伸び、子どもを中心に人気が出たそうです。

 キウイフルーツに限らず果物全般にわたっていえることですが、スポーツ選手に食生活のアンケート調査を行うと「果物を毎日摂っている」という人と「まったく摂らない」という人とに、はっきりと分かれます。摂らない理由の回答として多いのは「食べるのが面倒」「意識していない」「何がいいのか分からない」の3つ。日本は果物の価格が高いこともあって、積極的に摂ろうとしない選手は少なくないのが現状です。

 しかし、果物はスポーツ栄養の観点からみても、毎日、積極的に摂ってほしい食品です。

 その理由は、第一に運動時のエネルギー源になる糖質を多く含むこと。第二に疲労回復を促すといった抗酸化作用のあるビタミンCやEを中心に、ビタミン類が豊富であること。3つ目は、多くの果物は、細胞の機能を支え、筋肉の収縮にかかわるカリウムやマグネシウムなどのミネラルを含むからです。

 さらに、腸内環境を整え、便秘の予防や免疫の働きをサポートする食物繊維も豊富。食物繊維は食後の血糖値の上昇を緩やかにする働きがあるので、体脂肪が気になる選手や減量中の選手も、食事と食事の間の補食や食後のデザートに、安心して適量食べられます。

 果物の1日の摂取目標量ですが、厚生労働省では1日200g(可食部で換算)食べることを推奨しています。これはりんごやなしで1個、桃1個半、みかんやキウイフルーツなら2、3個に相当。アスリートはエネルギーを多く消費する分、200~250gを目安にすると良いでしょう。

 加えて、果物は重量の8~9割が水分です。エネルギー源となる糖質と一緒に水分を補給できる点でも、優れたアスリート食といえる所以。実際、日本よりも果物が安価な海外では、朝食に新鮮な果物をふんだんに使ったスムージーや、練習の合間の補食、食後のデザートなどにはカットフルーツを必ず用意します。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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