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社会人侍ジャパン4番ら 野球部出身のプロ営業集団が考える“他の部活より強いこと”

沓掛氏は社会人・侍ジャパンで4番を務めた強打者。トヨタ自動車でも19年の都市対抗準優勝に貢献した【写真:ギグセールス提供】
沓掛氏は社会人・侍ジャパンで4番を務めた強打者。トヨタ自動車でも19年の都市対抗準優勝に貢献した【写真:ギグセールス提供】

野球がビジネスに弊害になること「快感が得られない」

――逆にビジネスの中で、野球をやってきたことが弊害になることはありますか。

大谷「野球部ってある種、快感を求めてやっていると思うんです。ホームランを打って気持ちいい。三振で抑えて気持ちいい。そこに行きつくために辛いことをいっぱい経験して、その積み重ねで快感を得られるようになると思うんです。

 だから、営業など仕事をしていると『もっと、もっと』と求めちゃうのが1つ。それで、自分自身がパンパンになっちゃう。それも意外と悪くないなって思っちゃったり(笑)。ネガティブな部分も、ポジティブな部分もあると思います」

高島「僕の周りには、選手を辞めてから目標を見失う人が多かった。大谷さんが言った、ホームランを打つみたいな快感がなかなか仕事で得られないと思うんです。営業なら、大きい案件を取ることなどで快感を得られると思いますが、そういった快感を何も得られないと自分を見失う。

『とりあえず生活できればいいや』くらいの気持ちになってしまう人が多いんじゃないかな。僕も目標をたまに見失ってしまう時はありました。そういうときは、成功している人などにお会いして、こうなりたいというモチベーションを持つようにしていました」

沓掛「僕が思うに、ビジネスマンは集中力が違う。野球は大体3時間ゲーム。打席に立つ所とか、自分メインのところをぎゅっとまとめたら、30分くらいだと思います。僕は、野球ではチャンスで打てばいいと思っていて、前半1~2打席目まで気合を入れてなくて、3~4打席目のチャンスで打ってヒーローになるみたいな配分も考えていたんです。

 でも仕事の場合、1日8時間くらい。どこに自分のピークを持っていけばいいかわからない(笑)。ガッと集中したいタイプなのでどうすればいいんだろうって……」

大谷「これは慶応の考え方ですね(笑)。慶応は『野球部は坊主じゃないといけないの?』と考えることもそうですし、考え方が新しいと思います」

沓掛「あと野球をやっている子は『上から言われることは絶対』と、思考停止している子が多いと思います。この状態でギグセールスに来たら、自分で考えて改善できなくなる。強豪校の野球部の方がこの傾向が強いとは感じますね」

――以前、福山さんは「常識を疑う力」が古豪の野球部に欠けやすいと話していました。

福山「野球のルールもちょこちょこと変わってはいますが、大きくは変わってない。リクエスト制度などは導入されましたけど、大枠のルールは変わってない。

 一方、我々ベンチャー企業はマイナースポーツと似ています。制度なども大きく変わりますし、我々自身が発信しないと見向きもされないのが、ベンチャー企業とマイナースポーツの親和性。昔からの野球部は大企業には結構適している。でも、ギグセールスとは若干カラーが違うのかなと感じています」

――そんな野球部が、他の部活より秀でているものは何でしょうか。

福山「背負う力が強いと思います。特に学校の名前ですね。野球強豪校ではなくても『○○高校です』という、学校の看板を背負う力が他の部活に比べて強い。エナメルバック(部ごとに作り、日常的に使用するバッグ)とかもろに書いていますよね。『すげえ背負っているな……』って(笑)。看板を大事にする、組織を背負っている気持ちが、他の部活に比べると強い」

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