なでしこ主将・熊谷紗希、世界と戦う上で「絶対に捨てない」と誓った自分の強みとは
リヨンで勝ち獲ったのは「私がいることでチーム全体が動き、自分も生きてくる」
いわずもがな、チームには毎年、国内のトップ選手だけでなく、各国の代表選手もひしめいている。強烈な個のぶつかり合いと熾烈なポジション争いのなか、「自分の強みは絶対に捨てない」ことを強く肝に銘じてきたという。
「スペシャルなものはなくても、なんでもできる。良くも悪くもそれが私の特徴です。自分自身は輝かなくても、私がいることでチーム全体が動き、自分も生きてくる。そこをすごく意識してプレーしてきたし、リヨンでの4年間で勝ち獲ってきたものだと思っています」
まさに、「ONE FOR ALL,ALL FOR ONE(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」を地で行く熊谷に、「日本代表のキャプテンとしてどうありたいか?」と問うと、「すべてはプレーで示していく」と口にした。
「日本代表として戦う時、対峙する相手は常に他国の選手です。オリンピック・リヨンの選手であることは、毎日、世界を相手に戦っているのと同じで、一つひとつのプレーが読みの材料になる。そのアドバンテージはとても大きいし、日々の積み重ねが代表でのプレーにもつながるので、チームでやるべきことを続けていくのが第一。それは同時に、海外のチームでプレーする意味の“示し”にもなると思っています」