「韓国では誰もしません」女子野球のエースが“感服”した日本流 世界のレジェンドに憧れ来日のワケ「道を作る人に」

日本のエース、里綾実との2ヶ月で学び…始めた習慣も
そのため、キム・ラギョンと里が一緒に過ごした日々は2か月ほど。チームメートとしてシーズンを戦うことはできなかった。ただ今秋には中国で、女子野球のアジアカップがある。日韓を代表して投げ合う可能性もある里とは、出発前に約束を交わした。
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「戻る時までに成長できるよう頑張りますと。もし対戦相手としていい投球をできたら、喜んでくれると思うんです。私も先輩がカナダのリーグで活躍してくれるのが嬉しいですし、敵ではないですね。国は違っても、女子野球を発展させる仲間という感じです」
里の背中からは、様々なことを学んだ。「ベテランなのに、後輩たちのコンディションにまで目を配って、マッサージをしてくれることまであるんです。自分の経験を、後輩に惜しみなく出してくれる。何をするにも、女子野球がもっと発展するにはどうしたらいいか考えているんです」。キム・ラギョンは25歳。韓国代表でも中堅の年齢となりつつある今、日本での経験を韓国に還元したいと願う。
その一つとして、ライオンズレディースに来てから実践している習慣がある。登板前、マウンドに指で「スマイル」を描くのだ。
「韓国では、グラウンドに入る際に礼をする選手はいません。でも日本では、グラウンドに神様がいると教えてもらいました。いろいろなところに神様がいるという考え方には納得できます。だったら神様にも笑ってほしいので、スマイルを書くようにしています」
日本では、小中学校を男子と同じクラブチームでプレーする選手や、高校の女子野球部が増えてきている現状がある。ただ10数年前の韓国に、そんな道はなかった。小学5年生で野球を始めたキム・ラギョンは“天才野球少女”と呼ばれ、意思の力でいくつものルールを変えてきた。
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