井上尚弥が中谷潤人に直接求めた宿題 締切は1年後、世紀の東京D決戦へ「互いの価値を高めよう」【年間表彰式】

中谷は歓迎「より期待してもらえる試合をするのが僕のできること」
壇上でマイクを受け取った中谷も「是非、お願いします」と笑った。固い握手を交わし、合わさった視線。「気合が入った」。これまで練習から井上をイメージする時間もあった。
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「井上選手も試合を望んでくれているんだと直に感じることができました。今日、よりイメージするようになったし、これから先の一戦一戦がより大事になってくる。気が引き締まった。ここからよりイメージをしてトレーニングしていかないと。より日本のボクシングが盛り上がっていけば」
主要4団体の世界王座を日本人が独占するバンタム級。中谷は次戦以降の統一戦を希望し、その後は「挟んだ方がベストな形で井上選手と戦える」とスーパーバンタム級で調整試合に臨むのが最高のプラン。「僕も年4試合やりたい気持ちでいる」。2月を含め、順調なら6月、秋、年末の4試合。経験を積み、新階級に適応した最高の形でビッグマッチに進む。
取材中、井上の「価値を高めていこうよ」という想いを記者に伝え聞いた。
「井上選手との戦いに向けて、皆さんにより期待してもらえるようなファイトをしていくのが僕のできること。対戦相手、統一戦もそう。ビッグバンを炸裂させていきたい。しっかりインパクトのある勝ち方をしていかないと」
昨年5月、井上は34年ぶりの東京Dボクシング興行を実現。ルイス・ネリ(メキシコ)に6回TKO勝ちし、4万3000人を熱狂させた。この一戦が年間最高試合賞(世界戦)に選出され、MVPとの2冠に。夢のカードは今から熱を帯びるが、実現は互いに勝ち続けるのが最低条件だ。
「互いがベストを出して今年、しっかりとした形で乗り越えることができれば、きっとこの日本ボクシング史上で一番盛り上がる日本人対決になるんじゃないか。自分自身にも期待して、彼にも期待して、今年一年を過ごしたい」
モンスターVSビッグバン。2人の最強がつくるストーリーから目が離せない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)