井上尚弥が中谷潤人に直接求めた宿題 締切は1年後、世紀の東京D決戦へ「互いの価値を高めよう」【年間表彰式】
ボクシングの2024年度年間優秀選手表彰式が31日、都内で行われ、7年連続8度目の最優秀選手賞(MVP)に輝いた世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が出席した。選手を代表したスピーチの最後、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)に1年後の対戦を呼びかけるサプライズ発言。世紀の一戦実現へ、後輩王者に求めるものがある。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

井上尚弥、中谷潤人に対戦呼びかけ
ボクシングの2024年度年間優秀選手表彰式が31日、都内で行われ、7年連続8度目の最優秀選手賞(MVP)に輝いた世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が出席した。選手を代表したスピーチの最後、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)に1年後の対戦を呼びかけるサプライズ発言。世紀の一戦実現へ、後輩王者に求めるものがある。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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突然の宣告が会場をザワつかせた。井上のスピーチ。陣営や家族への感謝を述べた後、マイクを握ったまま笑顔で後ろを振り返った。
「中谷くん、1年後の東京ドームで日本のボクシングを盛り上げよう!」
5月4日に米ラスベガスでWBA2位ラモン・カルデナス(米国)との防衛戦を予定。9月にWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と日本で戦い、年内にサウジアラビアでWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)へ挑戦する異例の年間4試合構想がある。
その先に期待されるのが、再びスーパーバンタム級に落として臨む来年春の中谷戦。すでに両陣営も来春開催を見越して接触済みだ。「気が抜けない。ベストを尽くしたい」。まずは今年標的の3人を葬り去る。
昨年2月の年間表彰式は試合前だった中谷が欠席。2人が公の場で対面するのは、対戦機運が高まって以降初だった。壇上の席は隣同士。「この前の試合、見たよ。強かったね」。そんな労いの言葉をかけた式典後、取材に応じた井上は対戦を直接呼びかけた意図を明かした。
「こうやって顔を合わせる機会もあまりない。今、日本のファンのみならず、海外のファン、関係者が凄く期待をしてくれる試合。自分自身も気が抜けなくなるし、この1年間にドラマをつくれれば、1年後にもの凄い注目を浴びて試合ができると思う。しっかりとストーリーをつくり上げて東京ドームで戦いたい」
いつも通り次戦として発表するのではなく、長い時間をかけて焦らし、焦らし、期待を煽っていく。「そこはプロとして必要なこと」。最近のインタビューでは中谷に敬意を払いながら「実力は認めるが、どれだけの激戦を越えてきたのかというとどうなのか。周りが納得する相手と戦って結果を出していってほしい」と発言した。
ベルトの本数、過去の対戦相手に関する注文ではない。
「そういう意味じゃないですよ。自分も含めて、戦う日まで互いがベストを尽くして価値を高めていこうよということ。別に誰と戦えとか、ベルトを4つ集めろとか、そういうことじゃない」
互いにボクサーとして価値を上げ、ストーリーを磨き上げること。世紀の一戦までに提出する2人の宿題だ。