9850mを走った後の超激走 会場はどよめき、女子1万mのエース・廣中璃梨佳の日本選手権3連覇
2024年パリ五輪代表選考会となる陸上の1万メートル日本選手権が10日、東京・国立競技場で行われた。女子では8月のブダペスト世界陸上で7位入賞した23歳の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が、30分55秒29で3連覇。今大会での五輪代表内定はならなかったが、最後の激走で会場をどよめかせるなど強さを見せつけた。
陸上1万m日本選手権
2024年パリ五輪代表選考会となる陸上の1万メートル日本選手権が10日、東京・国立競技場で行われた。女子では8月のブダペスト世界陸上で7位入賞した23歳の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が、30分55秒29で3連覇。今大会での五輪代表内定はならなかったが、最後の激走で会場をどよめかせるなど強さを見せつけた。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
◇ ◇ ◇
9850メートルを走った後、ラスト150メートルの猛ダッシュに会場がどよめいた。
廣中は序盤から先頭集団を形成。五島莉乃、高島由香、小海遥との探り合いだった。「後半に垂れるレースはしたくなかった」。15分33秒で5000メートルを折り返し。廣中が先頭に出て積極果敢に仕掛けた。
6000メートル過ぎに追いつかれたが、集団にくらいついた。勝負はラスト1周。デッドヒートを繰り広げ、トレードマークの赤い帽子を被った23歳が一気に後続を引き離した。2秒差で勝ち切った直後は、息を整えながら振り返って一礼。周回遅れのチームメートに拍手と声援を送り、最後まで仲間を鼓舞した。
「レース前は3連覇を考えていなかった。実際にできて嬉しいです。世界陸上とか最近は勝負に徹するレースをしていて、記録では30分台が出ていない。今回30分台が出たのは評価できる。自己ベスト(30分39秒71)を出していけるように磨きたい」