日本で「スーパーマリオ」と愛された男 元大洋ポンセ、MLBデビュー直後に来日即決の理由
大洋が勝てなかった理由「チームのためにという選手が少なかった」
「チームが優勝するときに、本当のトッププレーヤーが必ず必要かと言えばそうではない。当時のホエールズは……。チームの結束というか、団結が今一つだったかな。自分よりもチームのために野球をしようという選手が少し足りなかったかなと思うね」
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日本球界を彩った個性的な選手たちとの出会いは、今も記憶に残っている。同時期に大洋で活躍したダグ・ローマンやジム・パチョレックは巧打が光った。そして他球団でもバースやウォーレン・クロマティ(巨人)と「外国人助っ人=強打者」という印象が強かった時代だ。
「レロン(ロッテ)とレオン(ヤクルト)のリー兄弟や、ブーマー(阪急)も素晴らしい打者だった。ガイジンはみんな試合の合間に試合のこと、チームのこと、愚痴も含めて話していたね」と懐かしそう。チームがなかなか勝てなかったポンセ氏は、愚痴のほうが多かったのかもしれない。それでも口をつくのは「I Love Yokohama」だ。
「元町や中華街は妻が好きだったね。あと、ミナトノミエルオカコウエン? だっけ。晴れていると富士山も見えたりしてね。とても美しいところで大好きだよ。でも最高の場所はやっぱりハマスタさ」
今も、大洋につながるDeNAには愛情を注ぐ。「今季もいい時、悪い時がずいぶんあったようだね。バウアーの投球もそうだった。だけどとにかく、戦うしかないんだ。『Do or die(やるかやられるか)』という言葉を贈りたいね。ファンのみんなは、とにかく待っていてほしい」。住んでいる米フロリダ州から、インターネットを通じて試合や情報を追っているというポンセ氏。ファンと同じ思いで、優勝の日を待っている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)