「ムカつくこともあったけど…」 マナーに厳しかった父へ、山下美夢有が誓った「絶対に勝つ」
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス最終日が18日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6621ヤード、パー72)で行われた。首位で出た昨季年間女王・山下美夢有(加賀電子)が3バーディー、ボギーなしの69で回り、通算17アンダーで今季4勝目、ツアー通算10勝目を飾った。昨年は母の日に、今年は父の日にも優勝。会場に駆け付けた父でコーチの勝臣さんは「たまたまですよ」と言いつつ、孝行娘が強くいられる理由を明かした。(取材・文=柳田通斉)
ニチレイレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス最終日が18日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6621ヤード、パー72)で行われた。首位で出た昨季年間女王・山下美夢有(加賀電子)が3バーディー、ボギーなしの69で回り、通算17アンダーで今季4勝目、ツアー通算10勝目を飾った。昨年は母の日に、今年は父の日にも優勝。会場に駆け付けた父でコーチの勝臣さんは「たまたまですよ」と言いつつ、孝行娘が強くいられる理由を明かした。(取材・文=柳田通斉)
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山下は優勝インタビューで父親への感謝を口にした。
「コーチでもある父はいつも私を助けてくれます。ゴルフ以外のことでもそうです。なので、こうして父の日に優勝できて嬉しいです。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします」
涙を流し、声を詰まらせながらコメント。スタンド脇で見ていた母・有貴さんも涙したが、勝臣さんは違った。
「僕は泣かないようにしているんです。娘も口ではああ言うてますけど、本当のところはね(笑)」
もちろん、照れ隠しだ。有貴さんから「も~、こういう人なんですよ(笑)。子どものためにはゴルフ以外のことも凄くしてれてるのに」とフォローされると、「子どものためには?」と細かいツッコミ。そんな掛け合いが取材陣を和ませた。
山下が5歳の時、勝臣さんも一緒にゴルフを始めた。とことんスイングを研究し、自分で試して良かった練習法を山下、長男・勝将(近大3年)、妹・蘭(高校1年)に伝えてきた。山下がツアープロになってからは、仕事が休みの週末に試合会場へ駆け付けている。応援とスイングチェックのためだ。
「ずっと見てきましたから、ズレがあればすぐにわかります。今週は体の開きが早くなっていたのと、バックスイングがインに入り過ぎてアウトに降ろす感じなっていたので、そこを修正しました」
第2日の朝、勝臣さんによる“マジック“で山下のショットは復調。最終日のこの日も安定感は続き、ピンに絡めたショットで3バーディーを奪った。初日から首位を譲らない完全優勝だ。
「オフもスイングをいじることはしていません。変えないことが大事だと思っているからです。なので、修正点があればそれを直す。その繰り返しです」