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もう35歳、まだ成長できる 元世界王者・尾川堅一が再起戦完勝「練習が楽しいんです」

ボクシングの元IBF世界スーパーフェザー級王者・尾川堅一(帝拳)が、1日に行われた東京・後楽園ホールの60キロ契約ノンタイトル10回戦でクライ・セッタポン(タイ)に5回2分39秒TKO勝ちした。昨年6月に敵地の英カーディフでジョー・コーディナ(英国)に2回KO負けで王座陥落。10か月ぶりの再起戦で3度のダウンを奪う快勝を収め、復帰を待ち望んだファンの声援に応えた。戦績は35歳の尾川が27勝(19KO)2敗1分け1無効試合、36歳のセッタポンが32勝(22KO)10敗。

再起戦でパンチを放つ尾川堅一【写真:浜田洋平】
再起戦でパンチを放つ尾川堅一【写真:浜田洋平】

ボクシング尾川堅一、再起戦で3度ダウンの完勝

 ボクシングの元IBF世界スーパーフェザー級王者・尾川堅一(帝拳)が、1日に行われた東京・後楽園ホールの60キロ契約ノンタイトル10回戦でクライ・セッタポン(タイ)に5回2分39秒TKO勝ちした。昨年6月に敵地の英カーディフでジョー・コーディナ(英国)に2回KO負けで王座陥落。10か月ぶりの再起戦で3度のダウンを奪う快勝を収め、復帰を待ち望んだファンの声援に応えた。戦績は35歳の尾川が27勝(19KO)2敗1分け1無効試合、36歳のセッタポンが32勝(22KO)10敗。

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 帰ってきた尾川にひと際大きな歓声が待っていた。初回から客席は「尾川」コール。右を警戒して距離を取る相手に対し、右ボディーを打っては離れる場面が目立った。迎えた5回、右ストレートをボディーに入れて先制ダウン。再開後も右ストレートを入れて2度目のダウンを奪った。最後も右拳を一閃。膝を付く相手を背に自慢の右を天井に突き上げた。

 最後に国内リングに上がったのは、2年半前の後楽園ホールだった。沸きに沸いたファンを横目に「最高でーす!」とリングインタビューで感謝。「失礼ですが、うるさいなと(笑)。後楽園ホールの熱い声援はありがたかったです」と、おどけてみせた。

「やっぱ後楽園ホールのリングはいいですね。ホームの歓声で『行かないといけない』となってしまう。そこが最大の敵かなと思いました(笑)。自分のファンはあれくらい声を出してくれる。後楽園ホール、最高です。久々に戻ってきて、少し緊張した。ジャブを振り回してバランスを崩したり。右は完璧です。距離が遠くて戸惑ったけど、下から崩すことができた。100点ではないけど、変化を出せて満足です」

 昨年6月、コーディナ(英国)に2回KO負けで王座陥落。一瞬の隙を突かれ、強烈なワンパンチに沈んだ。「前回は無様に倒されている。自分が今どのくらいの位置にいるのか不安だった」。8月に右肩を手術。長年の古傷に思い切ってメスを入れたことが功を奏した。この日は「ブンブン振りすぎた」と振り返るほど万全。「次のパンチが打てるようになった」とスムーズな動きに光った。

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