ラグビーW杯メンバー争いが激化 6月から“45→33人”選考開始、日本代表HCの思惑とは
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会開幕まで、3月8日で半年を迎えた。6日には都内で、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が会見を行った。前回大会のベスト8超えに挑む大会に向けて、指揮官はセットプレー、キック、防御をポイントに指摘。強化合宿は6月9日から東京をベースに行う予定も明かした。強化合宿の参加選手は、昨春の57人の候補枠から45人程度に絞り込む可能性も示唆。すでにメンバーの選考は終盤に入り、新たな選手の抜擢はさらに狭き門になっていることを印象づけた。W杯キックオフまでに残された代表戦は6試合。限られたメンバーを鍛え込み、チームの完成度を高めて勝負をかける道筋も見えてきた。(取材・文=吉田 宏)
ジェイミー・ジョセフHCが会見、6月から強化合宿を開始と明言
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会開幕まで、3月8日で半年を迎えた。6日には都内で、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が会見を行った。前回大会のベスト8超えに挑む大会に向けて、指揮官はセットプレー、キック、防御をポイントに指摘。強化合宿は6月9日から東京をベースに行う予定も明かした。強化合宿の参加選手は、昨春の57人の候補枠から45人程度に絞り込む可能性も示唆。すでにメンバーの選考は終盤に入り、新たな選手の抜擢はさらに狭き門になっていることを印象づけた。W杯キックオフまでに残された代表戦は6試合。限られたメンバーを鍛え込み、チームの完成度を高めて勝負をかける道筋も見えてきた。(取材・文=吉田 宏)
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9月8日のW杯開幕まで残り半年に合わせた会見で、初の8強突破を狙う指揮官は静かな口調の中に自信を滲ませた。
「私個人としても2016年から(日本代表の強化を)スタートして、前回も素晴らしい大会になった。今回も、6月から選手を集めてスタートできることにわくわくした気持ちでいっぱいです」
W杯で対戦するイングランドが、過去に日本代表を率いたエディー・ジョーンズHCを解任したのを口火に、W杯へのカウントダウンが始まるなかで世界の強豪国では指導陣の刷新が続く。前回大会ベスト8勢でHCが続投しているのは、ニュージーランドと日本のみ。南アフリカ、アイルランドのように前回大会から新体制への継承を準備してきた国もあるが、やはり同じ体制で選手、戦術を磨いてきたアドバンテージは間違いなくある。
会見で指揮官は、リーグワン決勝戦が予定される5月20日以降は選手の休養、コンディショニングに充て、プレーオフ、入替戦などの影響がないメンバーを中心に調整合宿を準備する方針を明かした。メンバー全員が揃う強化合宿が始まる6月9日がフランスへの本格的なスタートになるが、指揮官は4強入りへ3つの強化ポイントを指摘する。
「1つ目としては、セットピースをしっかりとできることが重要。2つ目は、対戦相手はキックを多用してくると思う。日本はアウトサイドBK(バックス)に体が大きな選手がいないので、イングランド、アルゼンチンもそこをターゲットにしてくる。最後に重要なのはディフェンスだと考えています。日本はフィットネスもスキルも高いチームだが、ボール保持率は45%というデータがある。残りの55%では、しっかりとタックルしていかないといけない時間が長くなる」