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入れ替わりの激しい女子ゴルフ界 時代の変化に適応し続ける36歳上田桃子の「凄み」

女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディスは13日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)で最終日が行われた。強い風と雨で上位勢は耐える展開になり、山下美夢有(加賀電子)の優勝スコアは通算12アンダーに。1994年の第14回大会から同コースで開催されているが、今年は第2日まで「伸ばし合い」となり、3日間競技で「カットライン=2アンダー」は今季4度目。要因はツアー全体のレベルアップで、それに対応していく36歳上田桃子(ZOZO)の“凄さ”を再確認した大会となった。(取材、文=THE ANSWER編集部・柳田通斉)

伊藤園レディス、最終ラウンドで笑顔を見せる上田桃子【写真:Getty Images】
伊藤園レディス、最終ラウンドで笑顔を見せる上田桃子【写真:Getty Images】

伊藤園レディスで分析

 女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディスは13日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)で最終日が行われた。強い風と雨で上位勢は耐える展開になり、山下美夢有(加賀電子)の優勝スコアは通算12アンダーに。1994年の第14回大会から同コースで開催されているが、今年は第2日まで「伸ばし合い」となり、3日間競技で「カットライン=2アンダー」は今季4度目。要因はツアー全体のレベルアップで、それに対応していく36歳上田桃子(ZOZO)の“凄さ”を再確認した大会となった。(取材、文=THE ANSWER編集部・柳田通斉)

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 美しく、戦略性が高い。久しぶりに足を運んだグレートアイランドCに持つ印象は、あの頃のままだった。2003年11月14日。宮里藍は、このコースでプロデビューを果たした。真っ白な上下のウェア。「藍ちゃんフィーバー」で大ギャラリーが見守る中、1番パー4で放った第1打は、フェアウェー真ん中をとらえた。

 軽く右にドッグレッグし、左に林、右は崖で第1打からプレッシャーがかかるホール。今年も距離は03年大会と同じ365ヤードだった。最終日に強い風が吹いた状況も同じで、同ホールの3日間平均スコアは4.1217(03年)から3.8816(22年)に変化した。

 宮里はこのホールをパーで発進し、2番パー3でプロ初バーディー。だが、4番パー4は、4パットでダブルボギーだった。デビュー戦の硬さはあったものの、アンジュレーションのあるグリーンには他の選手も悩まされていた。第2日を終えると、宮里は通算5オーバーで予選落ち。カットラインの4オーバーに1打届かず、コーチの父・優さんが「藍はまだプロで戦えるレベルじゃない。こういった難しいコースにも対応できるように、また練習です」と話したのを覚えている。

 あれから19年。コースの総距離は、6510ヤードから6741ヤードに変わっていた。ピンは3日間とも、グリーン端の厳しい位置。だが、選手たちは果敢に攻め、スコアを伸ばし続けた。結果、上田が13アンダーで単独首位に立ち、38位までの53人が予選を通過。カットラインは2アンダーだった。

 今季の3日間競技では、NEC軽井沢72ゴルフトーナメント、ミヤギテレビ杯ダンロップ、富士通レディースと並ぶハイスコア。決勝進出条件50位タイまでの試合では、14年サマンサタバサレディースでの4アンダーが、予選カットのツアー史上最少スコアだった。2アンダーは歴代4位だ。

「難しい」とイメージしていたコースでバーディーが続々と出る。その驚きを抱きつつ、03年大会にも出場しているツアー通算23勝の李知姫に話を聞くと、「グリーンの硬さ」「飛距離アップ」「パッティング技術の向上」が理由との見解だった。

「前はもっとグリーンがパンパンだったけど、今は柔らかいからボールも止まる。コースも長くなっているけど、道具が良くなって全体的に飛距離が出るようになったから、短いクラブでピンを狙っていける。パッティングもいろんな練習器具が出てきて、みんなが上手くなっている感じがする」

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