“最強軍団”NZに7点差惜敗の真相 ラグビー日本代表、数字が示す進化とW杯への課題
BKで今後のカギを握るライリーとフィフィタ
好調を維持するリーチとのFLコンビの活躍が、ここから挑むイングランド、フランスという強豪との決戦でもキーになるのは間違いない。ここに、ピーター・ラブスカフニ(S東京ベイ)、ビンピー・ファンデルバルト(浦安D-Rocks)、ベン・ガンター(埼玉WK)という調整中のメンバーが戻ると、バックロー(セカンドロー)のポジション争い、攻撃&防御力は飛躍的に厚みを増すことになる。オーストラリアAに続き、オールブラックス相手にも突進力を証明したNO8テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス)の縦の強さも大きな武器になる。
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BK(バックス)では、オーストラリアA戦から引き続きライリー、フィフィタが、オールブラックス相手にも通用する防御突破を見せたが、ランプレーで活躍してきたライリーが前述したようにキックを使うシーンが飛躍的に増えたことで、防御側に従来以上のプレッシャーをかけることに成功している。
同時に、フィフィタとのコンビネーションで攻める選択を増やしているために、防御にこの2人のアタッカーのどちらをマークするべきかという重圧をかけているのも、今回のテストマッチでの戦術の進化だ。いずれかの選手を囮に使うことが、イングランド戦、フランス戦でも防御の突破口になれば、興味深い結末も期待できる。
(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)